2014年12月18日木曜日

外注化阻止ニュース 第153号

http://www.geocities.jp/siensurukai_santama/index.html#%E5%A4%96%E6%B3%A8%E5%8C%96%E9%98%BB%E6%AD%A2%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%B9


過去最悪水準の労災死亡
今年度
JR東関連の労災事故で6人犠牲に

 JR東日本は11月10日、今年度に発生した「重大な労働災害」を公表しました。触車・墜落・ 感電事故と交通事故が合計12件、死亡事故は5
件5人に上っています。
 さらに11月22日には、JR東日本の完全子会社で主に東京圏の駅の清掃業務を請け負う(株)東日本環境アクセスの下請け会社でアルバイト
していた32歳の若者がビル窓の清掃作業中に転落死しました。
 今年度の労災死亡者の全員が「協力会社」と呼ばれているJRの孫請け会社の労働者です。中小零細企業が多く、劣悪な労働条件・賃金で働かされ、労災死亡でもまともな補償・賠償もなされない状況です。
 6人もの労災死亡はJR発足以来、最多の水準であり、昨年の2倍です。
 JR発足以来、2014年7月までの累計で労災死亡者はJR東日本で168人、JR全体で343人に上ります。そのうち下請け・孫請け会社の労働者は276人で、JR社員の4倍強です。
 労災死亡以外にも負傷事故やヒヤリ・ハットは数限りなく起きています。死亡事故は氷山の一角です。

私鉄の11倍の事故発生率

 国土交通省が公表した13年度の輸送障害事故(20分以上の列車遅延や運休)の統計によれば、会社部内に原因がある列車走行100万㌔あた
りの事故件数は、JR全体で1・92件、大手私鉄15社で0・18件です。JRは私鉄の約11倍の事故を起こしているのです。
 JR東日本が進める業務外注化によって保安費が削減され、安全を破壊しています。JR東日本・東海・西日本の3社は、外注化で人件費を大幅に圧縮し、今年9月期の中間決算では史上最高の利益を上げています。
 人件費削減のみならず、外注化は事故責任をJR幹部が逃れるためのカラクリです。JRは事故の責任を現場に押しつけ、監督責任を外注先に負わせJRには及ばせない仕組みをつくってきたのです。
 本来、線路とダイヤをJRが一元的に管理しなければ鉄道事業は成り立ちません。
 外注化で安全な労働環境を破壊すれば、事故は多発します。

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