2016年11月10日木曜日

外注化阻止ニュース 第288号

http://www.doro-chiba.org/ga/gaityuuka288.pdf


強制出向無効確認訴訟
会社側のウソを追及
安全破壊・偽装請負の実態を暴露

 動労千葉・水戸・高崎の3労組は、4年前に強行された検修・構内業務の外注化と、これに伴う強制出向の取り消しを求めて裁判を続けています。
 この裁判の第1回証人尋問が10月28日、東京地裁で行われました。会社側は本社・支社の幹部らを傍聴要員として多数動員。組合の外注化反対の闘いに追い詰められ、かつてなく必死になっていることを示しました。

外注化で業務が分断された

 会社側は、幕張車両センターでのポイント割出し事故や銚子派出でのブレーキ緩解など外注化による重大な事故について、「個人のミスが原因」と主張してきました。
 これについて組合側は「外注化で指揮命令系統が2つに分かれたことが事故の原因だ」と証言。外注化がなければ、そもそもミスは起きようがなかったのです。
 さらに動労千葉の青年組合員は、列車を運転したいという夢をもって入社したことを語り、構内運転の免許を取得していながら、出向解除でCTSからJRに戻ったにも関わらず、構内運転業務が外注化されたため、それを生かすことができない現実を訴えました。

会社側はごまかしに終始

 会社側の笹本証人は、偽装請負との指摘を回避するために、信号現示や通告が「業務上の指示ではない」と主張しました。
 これには大きな衝撃が走りました。〝信号や通告に従うことは、(一般の)交通ルールに従うことと同じだから業務上の指示ではない〟というのです。
 閉塞という考え方をはじめ、鉄道信号と一般道路の信号はまったく別物です。通告も、鉄道の安全上、重要な変更を伝える際に行われる厳格な指示行為です。これを単なる「交通ルール」と言って偽装請負をごまかすことは犯罪的です。
 さらに〈出向期間は原則3年〉について「実際に3年で解除になった人はほとんどいない」との組合側の追及に対して、会社側証人は、「原則は原則」とごまかしに終始。
 しかし、組合側弁護士の厳しい追及に、「全員を3年で返す計画はなかった」「来年に返す計画もない」と、「原則3年」がまったくのウ ソだったことを認めざるを得ませんでした。

ニュースへのリンク