2021年5月13日木曜日

外注化阻止ニュース 第529号


見せかけでなく真剣な感染対策を
「感染情報は隠ぺい」「検温さえ行わない」

突然「運転台消毒を行え」と指示

 5月5日、CTS津田沼事業所で「運転士が発熱した」という理由で急きょ列車の運転台消毒が指示されました。指示はJR構内助役からCTS清掃現場に直接、CTS管理者も知らないところで行われました。
 現場から「訓練も教育も受けておらず防護服もない」「JR助役からCTS現場への直接指示は偽装請負」と抗議され、JR助役は誤りを認めて謝罪。消毒はJR助役が行いました。

JRにこそ感染対策の責任がある


 こんなことになるのはJRが感染対策をまともに行わず無責任に放置しているからです。
 CTSは教育訓練や防護服、感染症の専門家、指導体制などありません。現場だけが振り回され、JR助役まで混乱しています。JRはそれを承知で放置し続けているのです。
 そもそもJRは、いまだに乗客と接する乗務員や駅員の検温さえ行っていません。
 社会的には「発熱等社員の体調管理の徹底」をうたいながら、団体交渉では「検温を行う考えはない」と回答しています。行われるのは、「見せかけ」だけの〝感染対策〟なのです。
 そのかげで職場の感染は拡大しています。「運輸区の感染拡大で行路持換えが行われた」という情報も出ています。しかし、現場にも社会的にも徹底して隠ぺいされています。
 乗務員が感染していれば、便乗や詰所、泊勤務時の乗務員休養室などで接触の可能性があります。接触の可能性のある者の検査を行うのは最低限の必要な対応です。

職場に闘う労働組合を

 JRがここまで感染対策をないがしろにするのは要員削減のためです。体調管理や感染対策を徹底すれば、予備要員の確保が必要になります。要員削減・コスト削減のためだけに、意図的に検温にも感染対策にも責任を持たず放置しているのです。現場労働者の生命と健康を踏みにじるにも程があります。
 この会社の現実を変える力は、職場に闘う労働組合を取り戻すことです。「教育訓練もなく消毒作業を強制するな」「JRは感染対策に責任を持て」の声を職場からあげよう。


4月28日のCTS団体交渉の確認事項

◍コロナ感染疑いに伴う列車の消毒作業が行われたことについて、CTS本社は専門的な消毒作業のノウハウ、指導体制はないと回答。
◍運転台の消毒は、機器取扱方法などが不明のため、JRから依頼があってもCTSでは行わない。

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