2010年8月11日水曜日

被爆65周年 8・6ヒロシマ大行動 集会アピール

 被爆65年目の8月6日、いまこそ私たちは「ヒロシマ・ナガサキをくり返すな!」の声を大きくあげるときです。
 65年前の原爆投下とは、現代の戦争が労働者民衆の大量虐殺であり、私たちとは決して相容れないものであることを極限的なかたちであらわにしました。被爆者、被爆二世・三世は原爆症とたたかいながら、全世界の労働者民衆の先頭で戦争の悲惨さと核廃絶をうったえてきました。しかし今が本当に正念場です。
 それはひとつに、世界が大恐慌に突入し、戦 新たな核戦争の危機が迫っていること、なによりも韓国哨戒艦沈没事件を契機にアメリカが北朝鮮に対して戦争挑発を強め、日本も参戦しようとしていることです。私たちは1929年世界大恐慌から第二次世界大戦、そしてヒロシマ・ナガサキに至った歴史を絶対にくり返してはなりません。
 ふたつに、「8・6ヒロシマ」が核と戦争に反対するのではなく、逆に核を容認し、戦争をあと押しする場にねじ曲げられようとしています。今朝の広島平和記念式典には原発や武器の輸出、「非核三原則の見直し」、沖縄への新基地建設をすすめる菅首相はじめ、米・英・仏など核保有大国の大使らが列席。さらにイラクやアフガニスタンへの侵略戦争にゴーサインを出してきた国連の事務総長や、アメリカの核独占体制を維持するためにつくられたIAEA(国際原子力機関)の事務局長らが出席しました。そして、民主党・菅政権と一体化した連合幹部のよって、反戦反核運動が完全に変質・解体されようとしています。原水禁大会のメインテーマは「東北アジアの非核化と安全保障」であり、政府と一体で北朝鮮を非難し、日米安保と侵略戦争を翼賛する場となっています。こうした情勢の下で、田母神のようなファシストが、ヒロシマで大っぴらに日本の核武装を叫んでいるのです。

 このような現実をくつがえし、「核と戦争に絶対反対!」の力ある運動をつくりだせるかどうか、いまが歴史の分岐点です。だからこそ私たちは呼びかけます。「全世界の労働者・民衆の団結で、核をなくせ!戦争・改憲をとめよう!」と。
 沖縄をみてください。「基地撤去!」のたたかいが日米政府を追いつめ、安保体制をガタガタに揺さぶっています。全世界の労働者民衆が団結したとき、核をなくし戦争を止めることは絶対にでき主す。戦争とは、一握りの支配層の利益のために労働者を動員し、国境を超えて憎しみあわせ、殺し合いをさせる究極の分断と団結破壊です。そうであるならば、労働者が団結し、国境を超えてひとつにつながったとき、支配層は戦争などできません。
 労働組合がカギを握っています。戦争に突き進む民主党・菅政権は、反戦・反核・反基地運動の中心となってきた自治労や日教組の解体をねらい、公務員首切りの道州制・民営化攻撃を全面的に開始しようとしています。そのために国鉄1047名解雇撤回闘争を解体しようとしています。
 これに対して動労千葉は「新自由主義と対決し、大恐慌時代に通用する、新しい労働運動を」(田中康宏委員長-8・6ヒロシマ大行動よびかけ人)と訴え、新たな国鉄全国運動をスタートさせました。この国鉄全国運動を基盤として、連合・原水禁や原水協にかわる新たな反戦反核運動を発展させましょう。
 イラク侵略戦争に対して、動労千葉やアメリカのILWU(国際港湾倉庫労組)は、戦争協力拒否のストライキをたたかいました。こうしたたたかう労働組合を無数につくりだし、それを拠点にすべての民衆の戦争への怒りを結集しよう。明日から、あらゆる職場・地域で、そして学園で仲間を集め、組織することを始めましょう。

2010年8月6日
被爆65周年 8・6ヒロシマ大行動参加者一同




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