2013年8月12日月曜日

動労水戸 「偽装交検」の動かぬ証拠に支社反論できず

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「偽装交検」の動かぬ証拠に支社反論できず

外注化によるさらなる安全破壊と分断を許すな!

 JR水戸支社は8月2日、今年10月1日の誘導・構内計画業務の外注化と、JR本体の業務体制の変更についての提案を行いました。昨年10月の外注化で起きている現場の混乱を無視し、全面外注化に向けて労働者を分断する施策に他なりません。外注化を粉砕して全員がJRに戻るために団結して全力で闘おう!
 誘導・構内計画業務は、車両の検査・修繕や清掃、毎日の車両の運用をスムーズに行うための要の業務です。昨年の10月1日の仕業検査・構内運転業務外注化以降、「JR当直から発注→MTS当直が受け作業指示→MTS出向者が作業」という作業指示系統となり、指揮命令が混乱し、偽装請負となる事態が多発してきました。今回の新たな外注化案では、これにさらに「JRはまず車両運用計画を作成し、入換計画作成をMTSに発注→MTS出向者が入換計画を作成→JR当直に提出」という業務が加わります。その後、「JR当直はそれを確認し駅と打ち合わせ、MTSに作業を発注」と、これまでよりさらに複雑さが増します。また、MTSに委託するとしている勝田の誘導は、現行では「泊1日勤1」のところを廃止、MTSには「泊1」しか委託しないため、その1人が構内計画業務を行いながら誘導もやるというむちゃくちゃな内容です。業務委託と強制出向はもちろんのこと、人員削減・賃下げと労働強化による安全無視は明らかです。
 また、MTSは8月1日から勝手に就業規則を変更し、自社のプロパー社員をJRに逆出向させて教育しようとしています。これまで「プロパー社員は自分たちで教育する」「外注化は技術継承のため」と言ってきたことはすべてウソであり、外注化の「建前」すら崩壊しているということなのです。

偽装交検の全責任は安全無視の会社にある

 7月16日に起こったK544の「偽装交検」問題で、動労水戸は8月6日に水戸支社と団交を行いました。会社側は「整備実施基準等に定められている交番検査の項目はすべて実施した」と主張。これに対し組合側は「我々がストに入るまでの午前中の間、K544は絶縁試験以外に手を付けていない状態だった。仮に午後から交検を始めたとしても、所定の17時までにすべての交検の検査項目をこなすことは時間的に不可能だ」と追及し、さらにK544の移送直前の7月18日に撮影された写真を提示し、本来ならばチョークチェックがなされているはずの機器に印がついていないという事実を突きつけ、日報や検査記録との矛盾を問いただしました。動かぬ証拠を突きつけられた会社は言い逃れできなくなり、1時間半にわたって団交が中断する事態となりました。
 団交再開後、会社側は「支社は『検査項目を一部省略した交検をやれ』とは指示していない」「現場の判断で行われたのでは」と自らの責任逃れに終始しました。そして、最終的には今回の問題について調査を行うことを約束しました。
 改めてはっきりさせるべきは、動労水戸と現場の労働者の猛烈な反対にも関わらず、K544の検修・移送を強行したのはすべて会社の責任だということです。しかも、国が進める避難者の強制帰還と補償切り捨て政策にJRが手を貸すための常磐線竜田延伸計画の中で起こった事態なのです。「勝田では通常の交検を行った。車両の放射能のことなど問題にならなかった」と大嘘をつき、郡山工場の労働者に被曝を強制したのはまさにJRなのです。嘘をついてまで被曝労働を強制するJRを絶対に許すことはできません。福島の仲間との団結にかけても徹底追及あるのみです。
 外注化もK544偽装交検問題も、鉄道会社としての責任を放棄していくという点では同じ問題です。決して曖昧にしてはなりません。労働者と労働組合には、団結して貫く社会的責任があります。動労水戸は、被曝労働にも外注化にも絶対反対で闘い抜きます。共にとことん闘いましょう!

デタラメ外注化粉砕!
全員を出向先から戻せ!

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