2015年1月29日木曜日

外注化阻止ニュース 第158号

http://www.geocities.jp/siensurukai_santama/index.html#%E5%A4%96%E6%B3%A8%E5%8C%96%E9%98%BB%E6%AD%A2%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%B9


雇用・安全破壊の外注化
大量退職問題
なぜ外注化に反対するのか

 国鉄分割・民営化から28年。JR各社の安全は深刻な状況に陥っています。象徴的なのはJR北海道です。もはや線路も車両も維持できない状況です。元社長が二人自殺するなど鉄道会社の体をなしていません。
 これは北海道だけの問題ではありません。JR東日本では昨年2月、京浜東北線の川崎駅で脱線転覆事故が発生しました。保安担当・線閉責任者・重機安全指揮者・重機オペレーターなど、鉄道業務の基本的な作業が6社に外注化されていたのです。これで事故が起きない方が不思議な状況でした。

民営化で新採ストップ 歪んだ年齢構成

 国鉄時代の最後の採用は1982 年です。分割・民 営化からJR発足の過程の約10年間は、ほとんど新規 採用がありませんでした。現在、40歳代が極端に少ないという極めてゆがんだ年齢構成となっています。
 今後8~9年で4割以上の社員が定年退職を迎えますが、その後の技術や経験の要となるベテラン層がいない状況なのです。
 JRは大量退職に追いたてられるように際限
ない外注化を進めています。東京駅の新幹線出 改札業務など中枢業務も外注化しています。
さし当たりは退職者を低賃金で外注先に再雇
用して動員し、そして今後の採用は外注先の下 請会社だけに置き換える――その業務は外注化以前と同じでも、雇用形態・賃金その他の労働条件は一変します。
 駅業務の外注化のために設立されたJR東日本の子会社である株式会社JR東日本ステーションサービスでの定期昇給は勤続5年、10年、15年の生涯3回だけです。他方で上手く立ち回ってJRから天下りした幹部たちは一千万円クラスの高給を手にしています。

その場しのぎと無責任もたらす外注化

 最も恐ろしいのは、安全や技術上の問題などが何も検討されないまま外注化が強行され、その場しのぎと無責任が横行していることです。
 鉄道業務の外注化は、安全と技術継承の破壊をもたらします。JR東日本は、外注化政策を直ちに中止し、退職者の定年延長を! 外注化した全業務と労働者をJRに戻し、安心して働ける労働条件や教育訓練を行え!

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