2015年1月15日木曜日

外注化阻止ニュース 第156号

http://www.geocities.jp/siensurukai_santama/index.html#%E5%A4%96%E6%B3%A8%E5%8C%96%E9%98%BB%E6%AD%A2%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%B9



非正規雇用2000万人に
JR東でも進む外注化と非正規雇用
なぜ外注化に反対するのか

 総務省による労働力調査によると非正規労働者数は2012万人になりました(昨年11月)。雇用者全体に占める割合は過去最高の38・2%。統計が始まった1984年以降、2000万人超は初です。安倍政権になって増加率が急上昇し、特に医療・福祉分野で増えています。安倍政権による規制緩和の影響です。
 非正規雇用の給与水準は正規の約6割、健康保険や厚生年金の適用は半分。非正規での働き方を不本意と思う労働者の割合は、派遣で6割、契約社員で3割となっています。非正規雇用の増加は、1990年代から産業界に広まった外注化(アウトソーシング)が背景にあります。新興工業国の台頭など国際競争の激化でコストカット・人件費削減を迫られ、キヤノンや松下電器産業など超一流企業までが率先して「偽装請負」という違法な雇用形態に手を染めました。
 1995年、 日経連が「新時代の日本的経営」報告で雇用流動化を打ち出し、通産省が外注化導入の音頭を取りました。村上ファンドの村上世彰が通産省官僚の時に『アウトソーシングの時代―2010年、33兆円市場を拓く産業群』という著書を出版したことは有名な話です。外注化と非正規雇用化は国策なのです。

雇用と安全を破壊する外注化

 JR東日本の外注化は、2000年の中期業務計画「ニューフロンティア21」で一気に加速しました。メンテナンス費用の縮減と05年度末までの1万人削減を目標とし、5〜6年でJR東の人件費は850億円も削られ、対極で経常利益は1千億円以上も増えました。
 設備部門(保線・土木・建築・機械・電力・信号通信)の全面的な外注化が始まり、車両検修業務の大幅な外注化が画策されました。その結果、10年以上前に保線など設備部門は外注化され、数千人の業務が外注化会社に委託されました。しかし、車両検修業務の外注化計画については、動労千葉などが反対し、外注化に協力する労使協約を拒否したため大幅に遅れ、3年前にようやく着手に至りました。
 なぜ外注化に反対するのか。外注化は雇用と安全を破壊するからです。雇用・安全破壊の結果だけでなく原因と闘うことが大切です。

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