2017年10月27日金曜日

闘いなくして安全なし No.140

http://www.doro-chiba.org/ga/tn140.pdf


10・21 JR常磐線 富岡延伸弾劾!
被曝強制に動労水戸がストで反撃

 JR東日本は10月21日、常磐線の竜田―富岡駅間の運転を6年7ヶ月ぶりに再開しました。これに対して、動労水戸はストライキで反撃に立ち上がりました。
 冨田社長が富岡現地にのりこんで行われたセレモニーに対し、動労総連合の仲間や福島県民から怒りの抗議行動が行われました。

「帰りたくても帰れない」現実

 運転再開されたといっても、富岡町が原発事故から復興したわけではありません。10月1日現在の富岡町の帰町者は304人です。避難指示解除から半年たっても、住民登録者の2・3%しか戻れないのが現状なのです。
 しかも、JRは線路以外は管轄が違うと除染に手を付けてもいません。列車が止まる事態になれば、高線量地帯の中で待つか歩いて避難するかを選ぶ以外にありません。
 富岡駅の周りは、今も津波で倒壊した建物が残り、除染で放射性廃棄物をつめこまれたフレコンバッグが大量に積まれている状態です。避難者からすれば、「帰りたくても帰れない」のが現実です。

原発のために鉄道を利用するな


 同時に、これはJRや関連会社で働く労働者への大量被曝を強制する攻撃です。線路や駅の除染そのものも、簡素なマスクが支給されるだけです。乗務員は高線量地帯の中を何度も乗務することになります。重大な被曝が強制されていっているのです。
 また、富岡駅の業務はJR東日本ステーションサービスに委託する計画でしたが、ステーションサービス側が拒否してしまいました。駅構内で開店したそば屋は、時給1300円と、東北地方では破格の時給です。
 すべてが事態の深刻さを物語っています。
 原発事故は何一つ収束していません。それでも形だけ復興したように見せかけ、オリンピックまでに「原発事故は解決した」かのように取り繕う。常磐線延伸は、国家施策として行われた原発再稼働、被曝強制のための攻撃なのです。
 そんなことに鉄道を利用し、乗務員・乗客に被曝を強制するなど絶対に許せません。常磐線全線開通・被曝強制阻止の声をあげよう。

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