2013年5月16日木曜日

外注化阻止ニュース 第70号

外注化阻止ニュース第70号

 

協定・同意なき出向は無効
出向無効確認訴訟
委託契約の内容を明らかにせよ

法廷でもJR側を追及

 5月8日、検修・構内業務の外注化に伴う強制出向の無効を確認する訴訟が東京地裁で行われました。動労水戸の石井委員長が意見陳述を行いました。
 石井委員長は、本人同意もなく組合も出向協定を結んでいない中での強制出向を怒りをもって弾劾しました。
 「民営化や外注化は、労働者を一方的に解雇し、労働条件を切り下げるためのもので、労働組合破壊です。だから、外注化のための出向には絶対反対でした。それゆえに動労千葉・動労総連合は出向協定を結ばずに、組合員を守るために26年間、闘い抜いてきた」
 本人の同意なき出向を認めないのは組合として当然のことです。出向協定がなく、会社が勝手に決められる就業規則だけで労働者に出向を強制することなどできるはずがないのです。

契約内容を明らかにできないJR

 さらに、石井委員長は偽装請負の実態を追及しました。
 「運転士や検修の仕事をする労働者を一人前にするには、JRに逆に出向させなければできない。しかし、鉄道サービスにはそういう体制も仕事も設備もない」
 「昨年10月から今まで1から10までJRの指示によって仕事が行われている。JRが発注書兼作業指示書なるものを作成して、それを鉄道サービスに横流ししているだけ。これが偽装でなくて何が偽装なのか」
 これに対するJR側の回答は、委託契約に基づき指示していると自ら主張しているにも関わらず、なんとこの期に及んで契約内容を隠そうとしたのです。
 「やましいことがないなら明らかにせよ」
 法廷は、当該の労働者から怒りに包まれました。JR側の弁護士は、激しい怒りの前に脱兎のごとく逃げ帰るしかありませんでした。
 JRは、いまに至るも委託契約書を、団交の場においても、法廷の場においてすら明らかにできないのです。
 これが外注化の実態なのです。

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