2016年2月18日木曜日

外注化阻止ニュース 第245号

http://www.doro-chiba.org/ga/gaityuuka244.pdf


闘いなくして安全なし
レール破断で運転保安闘争
レール160㌔を交換させた

 軽井沢バス事故や廃棄カツ転売、杭打ちデータ偽装など鉄道・バスでの事故頻発や食品・建築業界の偽装問題が深刻化しています。
 00年代初頭の規制緩和で、乗合バスは免許制から許可制となり、運賃も自由化されました。98年の建築基準法の改定では、建築確認などの検査業務が民間に丸投げ開放され、数年で民間検査が行政検査の件数を逆転しました。
 規制緩和と民営化が安全を崩壊させたのはJRでも同じです。05年に福知山線脱線事故(尼崎事故)が発生した時、JR西日本は、数年で経常利益を5割も増やす一方でATS設置費用を4分の1まで減らしていました。
 国鉄時代のATSを義務づける通達は民営化後に廃止。ダイヤ変更も許可制から届け出制となり、大手私鉄と競争するための余裕のないダイヤがまかり通っていました。

規制緩和・外注化でレール破断

 規制緩和で加熱する競争激化が事故や偽装の背景にあることは間違いありません。しかし、なにより職場から声を上げなければ、この状況を変えることはできません。
 動労千葉は、京葉線や総武線で04年前後から頻発したレール破断と05年の尼崎事故に対し、危険箇所でのスピードダウンなどの安全運転闘争を闘い抜き、総計160㌔ものレールを交換させました。
 レール破断の原因は、規制緩和と外注化です。
 国土交通省が02年に鉄道の安全規制を抜本的に緩和し、「事前規制から事後チェック」に変更され、事実上JRの自主管理になりました。
 たちまち検査周期の延長など安全コストの大幅削減が始まり、鉄道業務の外注化が進みました。保線部門は真っ先に外注化され、わずか2年後にはレールが次々と折れる事態に陥ったのです。

安全守る労働組合の闘い

 動労千葉の闘いは、安全を犠牲にしたコスト削減に歯止めをかけました。労働組合の闘いこそが安全と乗務員・乗客の生命を守ります。

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