2017年11月2日木曜日

外注化阻止ニュース 第344号

http://www.doro-chiba.org/ga/gaityuuka344.pdf


常磐線原発事故
許せぬ不通区間運転再開
被曝強要に反対し動労水戸がストライキ

 JR東日本は10月21日、原発事故で不通になっている常磐線の竜田―富岡駅間の運転を6年7か月ぶりに再開しました。

帰りたくても帰れない現実

 運転が再開されたといっても、富岡町が原発事故から復興したわけではありません。10月1日現在の富岡町の帰町者はわずか304人です。避難指示解除から半年たっても、住民登録者の2・3%しか戻れないのが現状なのです。
 しかも、JR東日本は線路以外は管轄が違うといって除染に手を付けてもいません。もし列車が止まる事態になれば、乗務員や乗客は高線量エリアの中で待つか歩いて避難するかを選ぶ以外にありません。
 富岡駅の周りは、今も津波で倒壊した建物が残り、除染で放射性廃棄物をつめこまれたフレコンバッグが大量に積まれている状態です。避難者からすれば、「帰りたくても帰れない」のが現実なのです。
 同時に、これはJRや関連会社で働く労働者の被曝を強制する問題です。線路や駅の除染作 業でも簡素なマスクが支給されるだけです。乗 務員は高線量エリアの中を何度も乗務すること になります。
 また富岡駅の業務はJR東日本ステーションサービスに委託する計画でしたが、ステーションサービス側が拒否しました。駅構内で開店したそば屋は、時給1300円となっており、東北地方では破格の時給です。すべてが事態の深刻さを物語っています。

原発のために鉄道を利用するな

 原発事故は何一つ収束していません。それでも形だけ復興したように見せかけ、オリンピックまでに「原発事故は解決した」かのように取り繕う。常磐線の運転再開は、国家施策として行われた原発再稼働、被曝強制のためなのです。
 そんなことに鉄道を利用し、乗務員や乗客に被曝を強制することは絶対に許されません。動労水戸はこの日、常磐線の延伸と被曝強制に反対してストライキを行いました。
 
http://www.doro-chiba.org/ga/gaityuuka344.pdf