2018年2月23日金曜日

闘いなくして安全なし No.154

http://www.doro-chiba.org/ga/tn154.pdf


「新幹線台車に亀裂」
なのに検査体制削減!?

千葉派出4徹→2徹で6名削減を提案

 2月9日、JR千葉支社は、「幕張車両センター千葉派出所の要員体制見直し」について提案を行いました。提案の内容は、千葉派出を4徹体制から2徹体制に変更、要員も13名から6名削減して7名体制にするというものです。実施日については、4月1日より実施するとしています。

2徹では車両故障対応できない

 提案理由について千葉支社は、千葉派出所での事故処理件数が減っていること等をあげました。
 しかし千葉派出以外の木更津、鴨川、一ノ宮、銚子の各派出は12年10月に外注化されています。
 現在、千葉支社管内でJR直営の派出所は千葉と西船橋の各派出だけです。そのため千葉派出から内房線の岩井や外房線の勝浦まで行かざるを得ない状況です。
 こうした対応ができるのは、4徹体制だからです。2徹体制になってしまえば出動要請があっても出ることができなくなってしまいます。

必要なのは派出体制の強化

 昨年12月、東海道・山陽新幹線で台車の亀裂が発見されるという重大事態が発生しました。このときは車両保守要員が添乗し、 停車して点検する必要があると輸送指令に連絡しています。
 しかし、指令は運行継続を指示しました。結局、異音、異臭が確認されながら、その後名古屋まで約3時間、740㌔も運行し続けることになりました。
 これは、JR西日本やJR東海だけの問題ではありません。検査派出の要員削減で車両に添乗することもできなくなれば、こういった異常を察知して停車・点検を判断するのはさらに困難になります。
 JRは駅でも検査修繕部門でもコスト削減を優先して合理化を進めています。乗務員にはダイ改ごとに労働強化を強制しながら、現場での運行や安全確保の判断も責任も、すべて乗務員任せにしようというのでしょうか。
 新幹線でさえ重大事態が発生している中だからこそ、派出体制の強化が必要なはずです。今回の千葉支社提案は、安全確保と逆行する許し難い提案です。

ニュースへのリンク