2019年6月13日木曜日

闘いなくして安全なし No.215

http://www.doro-chiba.org/ga/tn215.pdf


JR東 深澤社長
逆走事故でも「自動運転進める」?
安全守れるのは運転士・車掌だ!

 6月4日、JR東日本の深澤社長は定例記者会見で、シーサイドラインでの逆走事故について、「ドライバレス運転は引き続き進める」と述べました。報道でも「将来的には完全な無人化を検討」と報じられています。しかし、無人運転の破綻はもはや明らかです。

「自動運転は欠陥を起こす」が前提

 シーサイドライン事故の原因は、車両側の電気系統の断線によって、方向転換の指示が各車両に伝わらなかったことだとみられています。断線部分は外部から見えない箇所にありました。目視による確認は4年に1度で、運行会社は「多数の配線すべてを確認することは困難」としています。
 シーサイドラインは運転士による運転で運行を再開しました。しかし、有資格者は67人と少なく、1日あたり30人が乗務しても運行本数は通常時の65%ほどです。
 事故をうけて、「断線を検知する仕組みが必要」「逆走を想定したATCにすべき」といった声があがっています。安全対策の向上は必要です。しかし、多くの乗客の命を預かる以上、根本的に「自動運転は欠陥を起こす」「安全装置が作動しない場合もある」という前提に立つ必要があります。その時、安全を守れるのは運転士であり車掌だけです。

利益優先の「自動運転推進」反対!

 仮に自動運転が実現しても、トラブルがあれば乗務員が運行を担う以外にありません。とりわけ、山手線には1日当たり百万人単位の膨大な乗客がいます。今回と同じ事故が起これば大惨事になります。運行停止や間引き運転だけでも大混乱は避けられません。
 それにも関わらず、JR東は「人口減少」「人材確保が困難」「急激に利益が圧迫されるリスク」を理由に、ドライバレス運転推進を掲げています。結局、鉄道の安全より人員削減と利益追求が大事だといっているのです。
 運転士・車掌廃止」提案は、「自動運転」を口実に、乗務員の誇りを踏みにじるものです。それを通してJRで働く全労働者の権利を奪おうという攻撃です。本当に許せません! 動労千葉とともに、職場から「運転士・車掌廃止絶対反対」の声をあげよう。

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