2019年6月6日木曜日

外注化阻止ニュース 第428号

http://www.doro-chiba.org/ga/gaityuuka428.pdf


横浜シーサイドライン
無人運転で逆走し衝突
山手線で同様の事故が起きれば大惨事に

 横浜市のシーサイドラインで6月1日、無人運転の列車が逆走して車止めに衝突し、乗客約50人のうち重傷6人など14人が負傷しました。車両側の自動列車運転装置(ATO)の不具合が疑われていますが、詳しい原因はわかっていません。
 緊急時にブレーキをかけるATCは逆走を想定しておらず作動しませんでした。乗務員が乗っていれば緊急ブレーキをかけたはずですが、無人の列車は壁に向かって加速しながら衝突したのです。運転指令所が異常を把握したのは衝突後でした。

他の無人運転路線でも事故

 93年には大阪市で無人運転の列車が駅で減速せずに60㍍暴走して車止めに衝突。乗客約210人が負傷した時も、結局、原因は特定できず、その後約6年にわたって有人運転が継続されました。
 06年には、東京都・ゆりかもめの車両が車輪脱落事故を起こして立ち往生し、乗務員がいないため車内放送だけで乗客は長時間放置されました。昨冬には都内18㌢の積雪で坂道を上れず立ち往生したこともありました。
 今回の事故は折り返し駅で起きました。途中駅よりシステム上の段取りも多く、その中でトラブルが起きたことも疑われています。
 とはいえシーサイドラインは駅数わずか14駅、路線長10・8㌔、線状のごくシンプルな路線です。車両はゴムタイヤで最高速度60㌔と低速です。それでも逆走という安全の根幹を揺るがす事故が起きたのです。
 JR東日本が年末年始に自動運転試験を行った山手線は、これらの路線と比べて桁外れに複雑で、列車本数も比較になりません。1日で数百万人という膨大な乗客が乗降するのです。
 仮に山手線で同じ事故が1つでも起きれば、
大惨事になりかねません。

運転士・車掌廃止を阻止しよう
 毎日、乗客の命を預かって乗務しているのは現場の乗務員です。運転士・車掌という職名には、乗客の命と鉄道の安全を守ってきた歴史と誇りが込められています。「自動運転」を口実に、それを踏みにじるなど絶対に許せません。
 職場から「運転士・車掌廃止」反対の声をあげよう。動労千葉とともに職場に闘う労働組合を甦らせよう。

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