2019年7月10日水曜日

闘いなくして安全なし No.219

http://www.doro-chiba.org/ga/tn219.pdf


乗務員は経験が大切な仕事
ジョブローテーション=
運転士・車掌廃止提案を撤回しろ!

 6月24日、動労総連合は、ジョブローテーションに関するJR東本社との団体交渉を行いました(左記は団交記録より抜粋)。会社は、「個人 ではなく職場に技術を残す」「多様な経験で安 全やサービスが向上する」といいます。
組合 技術は労働者一人ひとりに蓄積される。経験が「最大10年」では技術レベルが浅くなる。
会社 個の技術ではなく、職場に技術を残す。個人がいなくなっても引き継げる体制を作る。
組合 運転士を20年やっても経験しないこともある。10年で十分だと思っているなら間違いだ。
会社 より多様な経験を積んでもらう。将来的にワンマン運転、ドライバレス運転を掲げている。トータルに業務をしていく時代が来る。それに合わせた制度だ。
組合 「多様な業務経験」とは具体的には?
会社 運転士であれば駅や車掌、指令や企画部門、海外事業などだ。グループ会社、パートナー 会社、他企業への出向も含めて考えている。
組合 他企業に出向で運転適正は維持できない。
会社 戻さない出向はない。多様な経験で安全やサービス向上を図ることができる。
組合 「原則3年」といって、本人の意思に反して7年以上も出向が継続している。
会社 出向が継続する場合もある。
しかし、〝職場に残す〟技術も伝えるのは結局一人ひとりの労働者です。「多様な経験」がなぜ安全向上に繋がるのかも示されていません。「同一担務は最大10年」で安全は守れません。
 結局、会社は「無人化・自動化が進むから、乗務員に特別な手当・待遇は必要ない」「これからは価値創造だ」といっているのです。

安全と技術を守るのは現場労働者

 乗務員を軽んじる会社の態度は本当に怒りに堪えません。しかも、これは真っ赤なウソです。横浜シーサイドライン事故は、結局「人」が安全を守る以外にないことを証明しました。
 乗務員にとって、安全を守るために普段からの経験がいかに大切か。長く乗務するほど、またライフサイクルで駅から戻ってきた時など、実感することも多いのではないでしょうか。
 その技術や知識・経験は、一人ひとりの乗務員が日々の乗務の中で培ってきたものです。時間に追われ、短時間で仮眠や食事を済ませなければならない中でも、必死に列車の安全、乗客の命を守ってきたのは現場の乗務員です。
 会社は運転士・車掌廃止を通してJRで働くすべての労働者を突き落とそうとしています。安全と現場労働者を犠牲にして、金もうけを優先しようとしています。ジョブローテーション=運転士・車掌廃止提案は絶対に認められません。

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