2019年7月27日土曜日

日刊動労千葉 第5658号

7/24JR東日本「ワンマン運転の拡大」を提案

路線・線区を限定せず、中編成(3~6両)、長編成(7両以上)を導入

 7月24日、JR東日本は、「ワンマン運転の拡大」について提案を行ってきた。
 その中では、「線区・区間を限定せずにワンマン運転を実施する」として、これまでの2両編成のワンマン運転に加え、3両から6両の「中編成」、7両以上の「長編成」を、来年3月以降導入・拡大するとしている。
 ワンマン運転の導入・拡大は、車掌要員の大幅な削減と地方の切り捨てにつながる重大な攻撃であり、絶対に許すことはできない。職場、地域から反対の声をあげよう。
 提案の内容は以下のとおり。

首都圏も対象ー山手線にはATOの導入を予定


【ワンマン運転拡大の実施内容】
①線路や線区等の特徴を踏まえ、必要な技術・設備を導入し、線区・区間に限定せずにワンマン運転を実施する。
②3~6両編成(中編成)と7両以上の編成(中編成)に分け、線区・区間の利用状況にあわせてワンマン運転に必要な設備を整備して実施する。
③1~2両編成(短編成)のワンマン運転は、従前と同様に必要な設備を整備して実施する。

実施期日 2020年3月から

ワンマン車両は、現在使用している車両の改造で対応

【ワンマン運転の実施状況】
□1両~2両のワンマン運転
35線区で導入
□3~6両のワンマン運転
東北本線・仙台~仙台空港間で導入
□7両以上のワンマン運転
導入されていない

【短編成ワンマン運転について】
□これまでと同様、必要な設備(運賃箱、ホームミラー等)を整備し、拡大をはかることとする。

【中編成ワンマン運転について】
□現在、仙台~仙台空港間で導入している中編成のワンマン運転は、駅ホームにカメラを設置し、電波で運転台モニターに送信する「ミリ波伝送式」。
□今後は、車体側面にカメラを設置し、運転台モニターで確認する「車両完結型」の導入・拡大を基本とする。
この場合、運賃の収受は行わず、全ドア開扉とする

【長編成ワンマン運転の設備整備】
□長編成ワンマン運転の導入にあたっては、仙台~仙台空港間と同様の「ミリ波伝送式」を整備する。
また、乗客の多い路線のホームにはホームドアを設置する。
安全確保のため、ATO(自動列車運転装置)又はTASC(定位置停止装置)を設置する。
異常時の乗客対応のため、指令~客室間の通話機能を整備する。

 今回の提案についてJR東日本は、中編成及び長編成のワンマン運転の導入・拡大について、枠組みを示したものであり、具体的には、今後、各支社において線区及び導入する編成両数、実施日等について策定し、提案することになるとの説明を行ってきた。
 また、「線区・区間を限定せずに実施する」という意味は、首都圏、地方を問わずにできるところは導入するとの意味であること、長編成ワンマン運転の導入にはATO等の設備が必要になるが、現在、山手線においてATOの導入に向けた試験が行われていることを明らかにしてきた。
 さらに、ワンマン運転に対応する車両については、本提案以降、現在、各線区で使用している車両の改造を行い、その後、訓練を経て来年3月以降、実施するしている。

 車掌要員の大幅削減と、地域の切り捨てにつながるワンマン運転の拡大、絶対反対!
 職場と地域が一体となってJR東日本の合理化に反対しよう!

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