2014年2月20日木曜日

動労水戸 労働強化と被曝強制のダイ改と闘おう!

http://file.doromito.blog.shinobi.jp/9f2414e9.pdf 


ダイ改で土浦ー上野普電 上野で即折り返し!

 JR水戸支社は今年3月のダイ改提案を行ってきているが、その内容は過去に例を見ない労働強化となっている。
 土浦運輸区の運転士行路では、土浦から普電を運転して上野到着後、同じ電車で折り返し(朝通勤帯15両10分、夕通勤帯15両15分)、土浦まで運転して帰るいわゆる「AB回し」が新たに提案された。同様に上野→土浦、ホーム折り返し、土浦→上野もある。もちろん、これまでにこんな行路はない。
 上野ー土浦間66㌔は通常なら70分ほどの道のりだが、列車密度は濃く乗客も多い。編成両数も10両・15両と長く運転速度も速い。正直、水戸線や水戸以北の運転よりもはるかに緊張の度合いは高い。そうしたところで、折り返しでトイレにも行けない、休憩もなしですぐ折り返しというのだ。運転士は10人中10人無理と思っている。こんなことを許せば事故の危険は高まり、運転士の身も心もボロボロにすることになるのだ。

勝田ー上野日勤2往復!


 勝田運輸区の運転士行路では、ついに日勤で勝田‐上野2往復が提案された。もちろん、これも初めてだ。乗務割交番作成規程に抵触しなければ何でもアリなのか。今回の提案は全列車特急だが、その理屈なら普電もやれることになってしまう。集中力が持続せず「意識もうろう」の電車が時速130㌔で走ることになる。
 さらに、出先での休憩時間が極端に削られている。休憩が1時間もない行路も数多くある。会社は、運転士の仕事をなめているとしか思えない。休憩時間は次の乗務のための大切な充電時間だ。ただでさえ休憩室は乗務員の意見を無視して勝手に作りかえられ、横になって休むスペースをなくされ、時間帯によっては座る椅子さえ足りない始末。この上さらに時間まで削ったら安全・確実な運転などできるはずがない。休憩が削られた結果として事故が起きれば、会社はすべて労働者の責任にしてくるのだ。絶対に認められない。断固反対しよう。

水戸以南の特急担当がゼロの水戸運輸区

 水戸運輸区の運転士行路からは、水戸‐上野の特急の担当がゼロとなる。そればかりか常磐線上野方面を乗務する行路が、25日循環交番の中で2本しかない(EC組)。水戸での新人運転士の見習訓練は困難となり、勝田や土浦で一度に15~20人を養成することになるだろうが、指導する側の負担の限界を超え、指導不足が起こることは明らかだ。事実、過去に短期間で大量の養成をして失敗したことがあるのだ。
 そもそも担当する線区で最も神経を使う重要な区間を「たまにしか運転しない」ことでいいはずがない。いたずらに精神的負担も大きくなり事故も多くなる。「水戸運輸区は水戸線と水郡線、勝田運輸区は特急を中心に、土浦運輸区は普電を中心に」などという会社の勝手な構想は、乗務員の負担の増大、ひいては利用者の安全を脅かすことにしかならない。

経費節減のために列車交換設備を廃止
竜田延伸は採算度外視?


 水郡線では、経費節減のために川東駅と磐城浅川駅の交換設備を廃止し棒線化するという。川東駅で列車交換できないことになると、磐城石川駅から谷田川駅までの6駅間約30分が一つの区間となるため、列車が乱れた時は延々と交換列車を待つことになる。乗務員の負担が増えるばかりか、利便性を失うことはさらに利用者減を加速することとなる。
 経費のことを問題にするのであれば、運転再開の準備を進めている常磐線広野‐竜田はどうだ?新線を作るほどの莫大な費用をつぎ込んで復旧工事が行われているが、線路の周りだけ除染したとしても竜田駅は原発からわずか15㌔、周りは相変わらず高放射線量地域。乗務員をはじめ線路や車両を保守する労働者を被曝の危険にさらし、利用者の見込みがないのに運転再開することの矛盾を会社はどう説明するのか。

ダイ改も被曝強制も根っこは同じ

 安全に列車を運行するためには、常に運転士が心身ともに最高の状態で乗務できなければならない。会社にはその環境を作る責任がある。トイレも行けない、休憩も取れない状態で列車の安全が保たれるはずがない。乗務行路がいったん決まってしまえば、毎日必ず運転士の仲間の誰かが危険にさらされることになる。また、福島第一原発事故はまだ収束していないし、放射線被曝は取り返しのつかない健康被害を及ぼす。会社は労働者の命や健康のことなどまったく考えないという点で、ダイ改も竜田延伸(被曝労働の強制)も根っこは同じだ。
 JR北海道はデータ改ざんの責任をすべて現場労働者に押しつけた。被曝は「自己責任」であり、事故は尼崎事故のように労働者の責任となるのだ。労働組合はこうした問題こそ、あいまいにせず中心課題に据えなければならない。共に声を上げよう。動労水戸と共に闘おう!

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