2014年4月17日木曜日

外注化阻止ニュース 第116号

http://www.geocities.jp/siensurukai_santama/index.html#%E5%A4%96%E6%B3%A8%E5%8C%96%E9%98%BB%E6%AD%A2%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%B9 



 外注化と高速鉄道ブームで鉄道事故が頻発
業務と労働者をJRに戻せ


 世界中で鉄道事故が多発しています。
 昨年、時速200㌔で走るスペインの新幹線が急カーブに突っ込んで脱線し、80人が死亡する大事故が発生しました(写真)。またフランス国鉄の在来線急行列車がポイントにはさまっていた継目板に乗り上げて脱線し、ホームに接触・横転して7人が死亡する事故も起きています。スイス国鉄の単線ローカル線では列車が正 面衝突し、運転士が死亡しました。
 カナダ東部ケッベク州でも原油を満載したタンク列車が横転し炎上して小さな町が壊滅状態となり、住民47人が亡くなっています。
 直接的には、レールのボルトの緩みや赤信号の見落とし、線路幅の違う在来線への新幹線の乗り入れなどが事故 の原因です。カナダの事故は、73両編成の列車を1人で運行中、火災の対応中に勾配上の列車が無人のまま走り出し、町中の急カーブで脱線しました。
 欧州では約15年前頃、東西ドイツ統一に伴う民営化や、英国での国鉄民営化による線路や信号の外注化が原因で重大事故が頻発しました。そして近年の世界的な高速鉄道ブームと外注化の結果、欧州だけでなく中国・インドでも重大事故が頻発しています。

外注化で鉄道の安全が危機に

 日本でも国鉄分割・民営化から十数年後の2000年前後から駅ナカやSUICAなどが重視され、鉄道事業が外注化されるようになって数年後の2000年代中期から福知山線脱線事故やレールの破断などが頻発しました。
 JR北海道の諸問題や川崎駅事故など重大事態が進展しています。「このままでは取り返しのつかない事故が起きるのでは」(4・1毎日新 聞)との懸念が高まっています。
 極寒風雪の中で鉄道を運行するJR北海道のかつての保線技術はJR他社の保線関係者が一目置くほどでした。しかし、無理な民営化と外 注化で最低限の保守もできなくなったのです。
 そしてJR東日本で第2の尼崎事故を予感させたのが川崎駅事故でした。世界一複雑な首都圏の鉄道では鶴見事故のような脱線多重衝突の大惨事になりかねません。
 鉄道は現場労働者の熟練と努力によって支えられています。JRは、現場を軽視し、ただ経費削減のためにする外注化施策を中止せよ。す べての業務と労働者をJRに戻せ!

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