2015年8月22日土曜日

闘いなくして安全なし No.037

https://drive.google.com/file/d/0B6_MNKzi3eCFS3NMMjhqUVprUTA/view?usp=sharing


エアセクション停車禁止位置の表示も教育もなし
「ATCに従えばいい」こそ原因
京浜東北・根岸線8/4架線切断―35万人に影響

 8月4日、京浜東北・根岸線の横浜―桜木町間で架線が切れる事故が起こりました。停電の影響で3本の電車が駅間で立ち往生する事態となりました。上野東京ラインは終日上野駅で折り返し運転となり、湘南新宿ラインでも直通運転が中止されました。

コスト削減で対策もせず

 JR東日本は、架線と架線の継ぎ目にあたる「エアセクション」区間に停車し、再発進したことが原因だと発表しました。エアセクションで電車がいったん停止して再び動きだした場合、ショートして架線が溶けて切れることがあるためです。そのため、エアセクションでは停車できないことになっています。
 JR東日本は、07年に東北線で同様の事故が発生した後、エアセクションの位置を音声で知らせるシステムを全車両に設置するとしていました。しかし、京浜東北・根岸線など5路線はATCがあるからという理由で設置の対象から外してしまったのです。
 同じ理由で、エアセクションの位置や停車してしまった場合の対応などの教育も行われませんでした。エアセクションを示す標識さえ設置しなかったのです。

運転士に責任を押し付けるな

 JR東日本は、「ATCに従っていればエアセクション内に止まることはない」「運転士が自分の意思でATC作動前に止めることは可能」と、あたかも運転士に責任があるかのように語っています。
 しかし、このエアセクションについて教育されていなかった運転士は、「先行列車が停止いているのが見えたらすぐに止まれ」という会社の指導に従っただけです。
 合理化のために教育を怠り、「運転士はATCに従っていればいい」としてきた会社にこそ、事故の原因があります。そして、JRがさらなる運転士への労働強化と合理化を狙っていることは間違いありません。
 安全を破壊する乗務員への労働強化・合理化に動労千葉とともに反対しよう。

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