2018年1月24日水曜日

闘いなくして安全なし No.149

http://doro-chiba.org/ga/tn149.pdf


人員削減・「選択と集中」原因
信越本線 大雪で16時間半立ち往生

 1月11日、信越本線東光寺―帯織駅間で乗客430名が乗る電車がひと晩立ち往生、最長16時間半も缶詰めになる事故が発生しました。大雪の中での事故でしたが、原因は利益優先と安全軽視、「選択と集中」です。

運行優先・除雪体制ないがしろ

 最大の責任は、除雪体制をおろそかにした上、運転継続を強行した新潟支社にあります。
 信越本線では人員削減のため、事故当該区間を含む東三条~長岡駅の6駅に列車運行を判断する社員はいません。輸送指令も運転継続を優先させました。大雪で普段より多くの乗客が乗る中、乗務員が運転中止を判断することは簡単ではありません。その責任もすべて乗務員任せにさ れたのです。
 除雪も乗務員ら数人だけで3時間近く行われました。人員削減の結果です。
 新潟支社は、新潟30㌔圏を優先的に除雪する「線区別優先順位」をとっています。地方へ行くほど後回しにする「選択と集中」です。当日は新潟30㌔圏でさえ除雪に追われ、多数の運休・遅れが出ていました。
 当該電車は、運転途中に雪の重さでパンタグラフが降下して停車したり、雪溜まりに突っ込んで停車したりしながら運行していました。排雪作業の必要性は明らかでした。しかし徹底したコスト削減で排雪機械の能力低下と台数不足に陥っていました。
 また、車両が軽量化で雪に弱くなったことも影響しました。車両製造部門では、14年にJR新津車両製作所が総合車両製作所とJR東日本テクノロジーへと子会社・孫会社化されています。JRが外注化・コスト削減を推し進める中での重大事故でした。

利益優先と地域切捨てに反対の声を

 千葉支社でも「復旧より代替輸送を優先する線区」が設定され、ローカル線の輸送混乱時にはバス代行で対応するとしてきました。しかし、列車削減で路線バスも撤退。「手配するバスがない」という事態に陥っています。
 また、房総半島の駅の多くが委託駅か無人駅にされています。ダイ改ごとに過密ダイヤと乗務員への労働強化が行われています。利益優先、安全破壊と労働強化は許されません。

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