2019年12月5日木曜日

外注化阻止ニュース 第456号

https://www.doro-chiba.org/ga/gaityuuka456.pdf


台湾産業鉄道労組
一斉休暇闘争で要員増
故障知りながら修理拒否し運行指示
台湾鉄道脱線事故 

 11月上旬、台湾から台湾産業鉄道労働組合の代表団が来日、動労千葉と交流しました。
 台湾産業鉄道労組は16年、以前の企業労組をのりこえ産業・職業別の労働組合として新たに設立されたものです。
 台湾では18年10月21日、北部の宜蘭(イーラン)県で特急列車の脱線事故が起きました。列車が高速のまま急カーブに突入して8両編成すべてが脱線、先頭車両以下5両が横転・大破して18人が死亡し、数百人が負傷しました。
 来日した鉄道産業労組の徐仲能(シィーチョンノン)さんは「事故列車は、発車前からブレーキに故障があると分かっていた。しかし鉄道管理局は人員不足や資材の欠乏を理由に修理を拒否し、運転士に故障列車を運転させた。運転士は救援を求め続け、最後には不幸にも転覆した」と語りました。
 運転士は運行中、無線で「車両が故障、停車許可を願いたい」と必死に 訴え続けていました。しかし当局は走行継続を指令したのです。しかも台湾政府と台鉄当局は真相を隠して責任を運転士に押しつけているのです。

台湾鉄道産業労働組合 徐仲 能(シィーチョンノン)

 過去30年、台湾政府は一貫して台湾鉄道の人員削減を推進し、列車本数は増加しているのに1971年の2万3千人から1万4千人に削減されました。合理化で労働強化が進んでいます。
 過重労働方式の交代勤務が強制され、休憩時間が極度に圧縮され、休日も休めず、労働者は一年365日必ず駅に行かねばならず、コンビニのように年中無休です。
 台湾鉄道産業労働組合は2017年、国定休日に300人が一斉に休み、台鉄の運行に圧力を加えました。台鉄は200人を処分しました。私達はあきらめずに闘いを継続し、けん責などの軽い処分に変えさせました。
 この闘争によって労働時間の改革、要員増加の成果をかちとりました。労働時間は一年中無休から月2日の休日となり、要員は3年間で2818人増加しました。
 私たちは台鉄民営化の圧力に直面しており、現場労働者の未来の団結と労働条件に憂慮をしています。日本の動労千葉の闘いの歴史を聞いており、その経験を教えて欲しい。

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