2020年2月26日水曜日

船橋二和病院労働組合(新組合) 緊急号外

https://drive.google.com/file/d/1Dx2zLCfvGwQXDco1bSQRwZS2sd54HJ3v/view?usp=sharing


病院管理会・理事会に昨日、緊急申入れ 

風邪で休んでも、「給料保障の病気休暇」はパートには適応されないの?  それだと減給になるから働かざるを得ない。

少なくとも、働かせる側が働く側の健康状態を把握する義務があると思います。特に感染症に関しては絶対です!  労働者の検温くらい管理者の義務でしてもらいたい!

新型コロナ感染対策に、厚生省は「熱など風邪症状がある時は学校・会社を休になさい」と呼びかけています。でも現場は、上から「風邪くらいで休むな」という無言の圧力を感じて…

夜勤9回もやらされて「健康管理を」って無理。平日も日曜体制です。個人努力で感染対策は限界です!

新型コロナウィルスのアウトブレイク必至情勢にあります。

 私たち現場労働者は、日々、院内感染と感染拡大防止に必死に頑張っております。
 ところが、人員不足を背景に、体調が悪くても休めない現実が蔓延し、過労で労働者自身が弱っている状態です。経営管理者に解決する責任と義務がありますが、何ら取り組まれずに問題が放置され悪化の一途をたどっています。
 一方、厚生労働省は 「発熱などの風邪症状が見られるときは、学校や会社を休み外出を控える」よう保健所指導を呼びかけています。
 当院は患者や地域を守るどころか、労働者の身も危ぶまれている状態と言えます。
 そこで、院内感染・拡大防止の為に、緊急に経営管理責任で行うべきこと・行って欲しいことを、病院管理・経営者にしてもらうべく申入れました。



2/25理事会と二和病院管理会に申し入れました。

緊急申し入れ
  
 沢山の方々が新型コロナウイルスで亡くなられています。お年寄りや持病がある方のみならず、若い方も亡くなられています。その中には少なからず医療労働者も含まれています。理事会・管理会の方々にはどうか、患者のみならず職員が死ぬ、という事態が起きかねない問題であるとイメージして、そこから考えていただけたら、と思っております。

1. 発熱等の風邪症状の有無の確認と追跡を経営・管理責任で行うこと。

 感染症状の特徴から、無症状でも感染している可能性を想定すること、有症状時には検査を受けていなくても、また検査で陰性であっても、いずれ陽転する可能性があることを想定することが必要です。経営管理者には、安全配慮義務があります。

①  二和病院の直接雇用に関わらず、派遣、請負の労働者は全て、発熱を確認するために、就業時間開始時(日勤・準夜勤・深夜勤・当直のそれぞれ開始時)に検温をし、風邪症状がある場合にはその症状の記録がなされること。

②  平熱よりも高いと本人が認める場合と、37.0度以上の場合は、自覚症状を含めて職責を通じて感染対策管理者への報告をし、感染対策管理者の許可を得て就業すること。
許可を与えられない場合は、管理命令によって休ませ、帰宅させること。以下、発熱時の対応基準によって休ませるという命令による休みを「感染対策休」と仮称する。
許可を与える場合でも、3~4 時間後に検温し記録・報告すること。

2. 発熱の基準と、発熱がみられるときの対応の基準を設けること。

 厚生省からの保健所への事務通達では、「発熱などの風邪症状が見られるときは、学校や会社を休み外出
を控える」との厳しい制限で感染拡大を予防するよう呼びかけられております。
①  37.5度以上の場合は、自覚症状も含めて職責より感染対策管理者への報告をし、「感染対策休」として帰宅させること。
帰宅後も毎日体温測定と症状を記録し、4日以内に解熱しても、感染対策管理者の許可を得て就業する
こと。
熱が4日以上続く場合(基礎疾患を持つ労働者、夜勤に携わる労働者、50 歳以上の労働者、週労働時間が45時間を超える者に関しては、2日以上続く場合)、または強いだるさ(倦怠感)や息苦しさ(呼吸困難)がある場合は、「帰国者・接触者相談センター」に相談させ、その結果を感染対策管理者に報告すること。

②  感染対策管理者は職場安全衛生委員会に毎日現状報告すること。職場安全衛生委員会は、現在勤医労の代表者が参加しているが、新組合からも同人数の代表者を参加させること。

3. 発熱時の対応基準による休みで労働者に不利益が生じないようにすること

 不利益になるために基準が貫徹されないことを防ぐことが経営管理責任で行われなければ、対応基準の徹底はなされず、どんな努力も意味ないものになってしまいます。

①  「感染対策休」の場合は、給料の8割を保証すること。

②  この「感染対策休」を有給の病気休暇や、有給休暇に変更するかは、本人の希望を確認し、本人の申し出によること。その案内をすること。

③  パート労働者にも、就業規則で定める「有給の病気休暇」を同じ日数だけ与えること。

④  派遣労働者に対しては、指揮命令権が派遣先である当院にあるため、「感染対策休」として給料の8割を保証すること。

⑤  請負労働者に対しては、安全衛生上緊急に対処する必要がある場合の指揮命令の「感染対策休」として給料の8割を保証すること。

4. 子どもや要介護家族の有症状時に休めるようにすること。

 保育園や学校、通所介護施設で利用者が発熱した場合、自宅待機が求められている現状に対して、職場の労働者が対応を迫られることが想定されます。これについても対策が必要です。

①  子どもの発熱等の風邪症状が見られるときは、自宅看護をさせること。子どもの自宅看護をする職員は職責を通じて感染対策管理者に報告し、看護後の就業は感染対策管理者が可否を判断すること。

②  要介護家族の発熱等の風邪症状が見られるときは、自宅介護をさせること。家族の自宅介護をする職員は職責を通じて感染対策管理者に報告し、介護後の就業は感染対策管理者が可否を判断すること。

③  家族の看護・介護のための休みの際は、直接雇用の労働者には正規・非正規に関わらず就業規則による有給の看護休暇・介護休暇が取れることを案内すること。

④  看護・介護を必要としなくても、同居家族に有症者があった時、出勤の可否を感染対策管理者が判断すること。

⑤  看護・介護後及び、同居家族に有症者が出た時は、感染対策管理者が当該労働者の就業の可否判断を行い、その結果就業不可が出た場合は、「感染対策休」とし、本人の希望による申請で有給にしない限り8割の給料を保証すること。

5. 新型コロナウイルスのアウトブレイクに限らず、医療従事者があらゆる感染症の媒介者にならないための就労可能判断の基準と、人員体制の保障をすること。

 緊急事態が起きる前に、既に当院では人員不足に拍車がかかり、安全が崩壊し、日常の医療・看護・介護が簡略化されたまま常態化する事態が起きていました。これを真摯に受け止めて、人員不足がなぜ起きたのかを総括し、人命にかかわる重大問題であり経営管理責任であることを自覚し対策を取り組んでください。

①  就業時の検温を、これを機に管理責任で日常不断に行うこと。

②  夜勤者が発熱・有症状時に体制を気にせず休めるように、シフトに緊急時の交代要員の「待機」をあらかじめ体制としてたてること。
例えば…Aさん・Bさんが準夜勤務の時に、控え者Cさん・Dさんをあらかじめ決めて「待機」とし、Aさん・Bさんのどちらかあるいは両者が休まざるを得ない症状がある時、待機者が夜勤の交代要員となるようにする。(そうでなければ基準はあっても休めない状態を生むだけなので)

③  感染性の他の疾患においても、同様の有症状時基準を早急に作成し、病院の管理運営責任で、医療従事者が感染の媒介者にならないための努力をすること。

④  これまで風邪症状があっても簡単に休めなかった状況があり、症状悪化や感染拡大の原因の一つになっていたことをきちんと総括し、症状把握から就労可否判断までを管理責任で行い、就労不可判断時は、本人希望の有給申請がない限り「感染対策休」を適応し給料の8割を保証することを全労働者にインフォメーションすること。

⑤  人員不足による過労・夜勤増(協定違反)により、労働者自身が弱っていることを早急に解決するべく、大幅な増員をすること。少なくとも、配置基準ではなく、複数看護師による夜勤8回/月以内が守られるだけの人員数を最低限必要な配置人員数とすること。直ちには無理でも、「仕方ない」ではなく「どのような手立てで、いつまでに何人の確保をして解決するかの算段」を示すこと。

6. 発熱者の大量発生による緊急事態的欠員に備えた業務整理をすること

 感染拡大が起きれば人員が半減、あるいはそれ以下になりかねないことを事前に想定して計画してください。

①  緊急事態的欠員に際して、すべての業務を継続させようとしたり、現場の判断で場当たり的に仕事をさせるのではなく、優先的に継続させるべき中核業務を経営管理の責任であらかじめ決定しておくこと。

②  上①の業務のスリム化が常態化して、本来必要な業務が略された形で定着してしまわないように、その後業務の再確立を経営管理責任で行うこと。

以上。



 先日、複数メディアにより、乗組員・乗客634人(2/22 時点)の新型コロナウイルス感染が確認されたクルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号船内に、これまで少なくとも90人の厚労省職員が入ったものの、発熱などの症状がなかった職員の多くがウイルス検査を受けずに職場復帰していること、厚労省はその理由を「陽性者が多く出た場合の業務への支障を考慮して」としていることが報じられています。これに加え、応援で船内に入った災害派遣医療チームも含めて検査は行っていないということです。
 検査をしなければ陽性者になるはずもなく、そのまま生活を続け、家庭・通勤・仕事・買い物などでの接触はごく普通に行われていくことになりますが、無症状の感染者からの感染も報道されており、このようなその場しのぎのいい加減な管理が「アウトブレイク必至」の事態を生んでいると言わざるを得ません。怒りに堪えない事態ですが、「業務への支障を考えて熱ぐらいで休めない」現場をつくり出している二和病院の管理実態は、病院管理の親玉である厚生労働省のその場しのぎでいい加減な管理の姿そのものです。



私たち医療労働者は
この現実に立ち向かわなければなりません!

闘争方針第1弾


①  就業時に自己検温をしてください。  (本来は管理指示で検温されるべきですが、現在はそうなっていないので、管理指示を出させるまでは、自分たちで現場を守るしかありません)

②  就業時に37度以上の熱があった場合、あるいは風邪症状が見られるときは、職場の責任者に報告して下さい。  厚生省指導は「休ませて帰宅させる」というものです。働いていいのかダメなのか、職責に指示を求めてください。

③  このビラを職場に置いてください。話題にしてください。
出来るだけ沢山の人に見せてください。隣の労働者、患者さん、家族、近所の人、友だち、同業仲間、「風邪くらいでは休めない…」とネットに書き込む人。

④  意見をお寄せください。職場の人から出た意見も是非教えてください。

  私たちが今必要なのは、安倍首相の言う「緊急事態条項の発動」ではありません! 熱や風邪症状の時に休める職場です。それは、労働者が声を上げることでしか実現しないのです。
 マスクはしても、黙らず笑顔で闘いましょう(^^♪ 

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