2020年2月7日金曜日

闘いなくして安全なし No.245

https://www.doro-chiba.org/ga/tn245.pdf


安全のために経験・技術必要
運転士・車掌の職名廃止反対!

 JR東は来年3月、常磐線に自動運転を導入する計画を発表しています。次にワンマン運転化を進めて、その先には運転士を「緊急停止用の保安要員」に置き換え、「ドライバレス運転」にするとしています。

「緊急停止」にも経験や知識必要


 保安要員の役割は、異常時に非常ブレーキをかけて列車を止めることです。
 運転士であれば、状況に応じて速度を緩めることもできます。しかし、緊急停止しかできない保安要員ではいきなり非常ブレーキをかけることになります。また、事故時には指令とのやり取りなど様々な対応も必要です。
 「列車を遅らせても緊急停止すべき」と即座に判断したり、事故対応を行ったりするためには、十分な知識や経験が必要になります。
 普段、運転をしていない状態でそういった経験がどこまで身につくでしょうか。

「自動運転も可能だから」は口実

 結局、安全を守るためには技術と経験が必要です。「自動運転だから、運転士・車掌に特別な職名や待遇は必要ない」「ワンマン運転を拡大してもいい」というのは、現場の乗務員を諦めさせるための口実です。
 必要なところに必要な人がいないことは、鉄道の安全にとって一番の問題です。
 外房線の踏切で軽自動車が列車後方に衝突した事故では車掌が非常ブレーキを引きました。
 仮に、ワンマン運転なら運転士が衝突に気づ かない可能性の高い事故でした。ワンマン運転拡大は安全放棄そのものです。

職名廃止に反対の声を!

 日々、乗客の命を預かり列車を運行するのは現場の乗務員です。運転士・車掌の職名には、鉄道の安全と命を守ってきた歴史と誇りが込められています。「自動運転」を口実に踏みにじるなど絶対に許せません。
 現場で働く人から誇りを奪い、諦めさせ、ないがしろにして権利と労働条件を解体する。そうやって利益だけを追求した先に鉄道の安全はありません。職名廃止・ジョブローテーションに反対の声をあげよう。

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