2020年9月1日火曜日

日刊動労千葉 第8839号

 「1000億円コストカット」許すな!
職場からの反撃を!(上)

コロナ感染症はJR民営化体制を破たんさせた。三島JRはもはや手の打ちようもない形で経営破たんし、本州JR三社も巨額の赤字に陥っている。東日本は4~6月期の連結決算で1553億円の赤字。JR東日本は逆にそれを千載一遇のチャンスとして大リストラに踏み出そうとしている。

これまでだったら簡単にできなかったことも、コロナに便乗すれば許されると思っているのだ。社長声明では「“鉄道ありき”でものを考えるな」とまで言っている。“鉄道などどうでもいい、カネ儲けがすべてだ”というのか? どう考えても公共交通を担う会社の社長が言う言葉ではない。

1000億円のコストカット

何が起きようとしているのか。


第一に「通年1000億円のコストカット」だ。グループ会社も含め、徹底した賃金抑制―賃下げが強行されようとしている。

社長声明でも、これまで30年余り巨額の利益をあげ続けてきたというのに、「コストが下がらなければ会社は存続できない」「大胆にコストを見直す」と、今期の数値だけを振りかざして労働者を脅しつけている。

ちなみに夏期手当カットによる削減額が110億円。年度内にその9倍以上の“コストカット”をするというのだ。グループ会社を含め、まさに千載一遇のチャンスだとばかりに年末手当の大幅削減が強行されようとしている。

それだけではない。JR東日本は53000人の社員の内13000人を乗務員が占めていること、運転士の養成に多額の費用と時間がかかっていることを問題にしている。この間、懸案問題となっている乗務手当廃止をはじめとした大々的な賃下げ攻撃が準備されていると考えなければならない。

大リストラ―ダイヤ削減

第二に、この機に乗じて、列車運転本数が大幅に削減されようとしている。

すでに報道されているとおり、来年3月ダイ改では終電繰り上げ等深夜時間帯の列車が全線区で切られようとしているが、実際はそれだけにとどまるものではないと見て間違いない。昼間帯も含めたダイヤ見直しが検討されている。

それは、中長編成ワンマン化や新乗務員勤務制度と一体で運転士・車掌の大規模な要員削減となって表れるだけではない。駅の勤務や要員体制、検修・構内や車両清掃部門の要員体制、あるいは会社が言っているように保線作業のコストダウンも含め、全系統に及ぶ要員削減・大リストラにつながる攻撃だ。

23路線・51線区廃線化

第三に、それと一体で会社は、コロナに便乗して「23路線(51線区)の輸送モード転換」=廃線化を一気に進めようとしている。

この方針が掲げられたのは2018年だが、平時ではそう簡単に進められるものではない。今までも只見線・気仙沼線・山田線・大船渡線が切り捨てられてきた。しかし今なら一気にできると考えたのだ。23線区といっても、1982㎞・全体の35%に及ぶ線区だ。それが切り捨てられようとしている。

しかも会社は、今述べた第二、第三の攻撃を実施するために「経営上の都合により休業を命じることができる」という項目を就業規則に付け加えようとしていることを見すえなければならない。恐るべき改悪だ。大規模なリストラの結果“必要なし”と判断された労働者は一時帰休で職場から追い出すというのだ。

重大な攻撃―「変動運賃」

第四に、「変動運賃」が導入されようとしている。時間帯別に運賃を変えるというのだ。

ラッシュ時間帯等は大幅に運賃を上げる。値上げ自体が民営化以来30数年ぶりだが、実はこれも重大な攻撃だ。会社自身が「ピーク需要を平準化することで、コストダウンや人材の柔軟な運用につなげること」や、チケットレス化して駅業務のコストダウンにつなげることが目的だと言っている。支社課員等をラッシュ時間帯に動員する新乗務員勤務制度と一体で、乗務員の極限的な要員削減につなげようというのだ。

さらにそれだけではない。通勤時間帯の運賃を引き上げることを、「テレワークの時代なのだから通勤手当など廃止しろ」という財界の要求を社会全体にゴリ押ししていくきっかけにもしようとしているのだ。

(「下」に続く)

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