2020年10月8日木曜日

外注化阻止ニュース 第499号


コロナ禍鉄道赤字
 欧州は政府が鉄道支援
赤字口実に労働者へ矛盾おしつけるな

赤字でも株主に320億円の配当

 深澤社長は21年3月期は1株100円の配当予定だと発表しました。20年3月期比で単純計算すると配当金は約326億円に相当します。
 一方、労働者には年末手当の削減など、「赤字」を口実に様々な形で矛盾を押し付けようとしています。鉄道は公共交通機関であり、社会的インフラです。株主利益や金儲けのためにあるのではありません。以下、欧州における鉄道赤字 の対応について紹介します。


【フランス】地方線の再建含む財政支援

◉政府は9月3日、約5775億円の財政支援を用意する意向を示した。
◉地方ローカル線の再建、貨物輸送強化の支援、立体交差化による踏切の除去、夜行列車運行再開へ向けた準備金なども含まれる。
◉鉄道インフラ救済と環境対策のための支援。

【ドイツ】環境対策含む1兆円超の支援検討

◉政府が24年までの間に約1兆3500億~1兆6500億円の支援を検討。
◉鉄道インフラ救済と環境対策のための支援。

【オランダ】経済支援を強く要求・外国鉄道運営の子会社は各政府の支援・救済策で黒字

◉20年上期の損失額が227億円に到達。
◉ロックダウン期間中の利用客数は通常の10%程度まで減少。解除後も40%前後で推移。
◉政府に経済支援を急ぐよう強く求めている。
◉ドイツ・イギリスで鉄道を運営する子会社は、 各政府からの支援や救済策で黒字。

【デンマーク】政府が11億円超の緊急支援

◉20年上期に約100億円の損失と報告。年末までに赤字は165億円に到達する予想。
◉ロックダウンによって前年同月比80%減収。
◉政府は緊急で約11億2200万円の財政支援を行うことを決定。
◉将来的な金融枠組み交渉を政府と行う方針。

【ベルギー】政府に早期の資金調達を促す

◉ロックダウン期間中は通常時の9・7%まで 利用客数が減少。解除後の乗客は通常の半分。
◉前年同月の約54億4300万円の黒字から、約187億円の赤字へ悪化。赤字額は年末ま でに368億円に達する恐れ。
◉政府に対して早期の資金調達を促している。

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