2016年9月29日木曜日

外注化阻止ニュース 第282号

http://www.doro-chiba.org/ga/gaityuuka282.pdf


無期雇用転換は「新規採用」?
いったん雇い止めは最大級の不利益変更
 
 動労千葉は9月20日、JR千葉鉄道サービス(CTS)の就業規則に関する団体交渉を行いました。新設される契約社員・パート社員の「功労金」について会社は驚くべき回答を行いました。
組合 功労金支払いの基準となる起算日が「無期雇用になった日から」はなぜか?
会社 功労金は、無期雇用になった方を対象にした制度だから。
組合 これまで10~20年と働いてきた人もいる。「長年の労にむくいる」ならば、すべての年数を加算して当然ではないのか。
会社 会社としては、「有期」の契約・パートはあくまで最長5年で期間満了。「無期」の方は、新規の採用行為と考えている。
組合 「新規採用」という取り扱いはおかしい。年休の付与日数や永年勤続表彰も、実際に働いた年数に応じて決めている。取り扱いが矛盾している。

「新規採用」とはどういうことか

 労働契約法18条は、5年を超えて働いたら無条件で無期雇用に転換することを明記しています。しかし、CTSは、有期契約労働者の「無期転換権」を消し去るために、満5年を迎える前に雇用関係をいったん終了させ、新規に「無期」の契約・パートとして採用すると言っているのです。
 「新規採用」との説明はあまりに重大発言であり、雇用期間が通算されないことも決定的問題です。これは今回の事態が労働契約法18条を回避するための脱法行為であることを完全に示しています。

これまではずっと反復更新

 「期間満了」「新規採用」と説明する以上、それは契約社員・パート社員の全員をいったん雇い止めにすることを意味します。
 清掃業務は常に必要な仕事であり、これまで特段の上限を示さず反復更新されてきました。誰でも65歳まで働くことができました。これが4~5年で雇い止めになることは、最大級の労働条件の不利益変更です。これまでの会社の説明がぜんぶ覆るような事態です。

就業規則変更は無効だ!

 このような不利益変更をもたらす就業規則の変更は完全に無効です。CTSは10月1日実施を中止し、提案を撤回しなければなりません。

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