2018年4月5日木曜日

動労千葉組織部報 第13号

https://www.doro-chiba.org/ga/sosikibuhou13.pdf


東労組千葉地本の謝罪の意味とは

 東労組千葉地本は、「組合員の皆さんへ」という文書を発表し、「役員だけの考えによって組合員を引き回した事実を反省する」「本部方針に則り運動を進め、現在の事態を引き起こした」と謝罪している。「情勢認識を見誤った」「不信感・失望感を生み出した」「組合員の意見を無視して突き進んだ責任は重い」というのだ。しかし、その結論は、とにかく会社に頭を下げて許してもらおうというだけに過ぎない。いわく「労使共同宣言の再締結に向けて努力します」「会社からの発信を重く受けとめ、真摯な議論により労使関係の再構築を目指す考えです」「会社と真摯に向き合い、話し合いによる解決を目指す方針です」。

労使関係の再構築?

 「会社からの発信を重く受けとめる」としているのは、会社から突きつけられた「6項目」のことだ。それは「業務改革と生産性向上のための各種施策の確実な実行に向け、スピード感をもって対応すること」や「紛争状態の根源的解消」「職場規律の厳正を指導すること」「不当労働行為等の喧伝を中止すること」等、完全に屈服し、沈黙し、あらゆる合理化攻撃を丸呑みしろと迫るものだ。
 それなのに「これまでの労使共同宣言に謳われている内容と概ね一致するから、『6項目』をベースに労使関係の再構築を目指す」と言うのである。こんなことを認めたら、もはやいかなる意味でも労働組合とは呼べなくなる。「労働組合」の名前で、労働者に雇用破壊や転籍、殺人的労働強化、乗務手当廃止等を強制していく会社の別働隊に過ぎなくなる。

労働組合とは言えない!

 だか、それを呑んだところで、会社が東労組切り崩しを止めないのは誰もが分かっていることだ。東労組千葉地本は「組合員引き回したことを反省する」というが、問題の本質はそんな表面的なことにあったわけではない。東労組は会社が許す限りで成り立っていた組織だった。だから会社が見切りをつけた途端に崩れてしまう。本当の問題はそこにこそあったのではないか?
 われわれは、東労組でも、職場で真剣に労働条件や組合のことを考えて一生懸命努力していた人たちがいることを知っている。だが、本部や地本の役員たちは、会社の力に頼ることなく自らの力で組合員との信頼関係や団結をつくる努力を全くしていない。屁理屈をつけては外注化・強制出向を強制したり、ライフサイクルに駆り立てたりが彼らの仕事であった。

組合費使い放題の労働貴族


 千葉地本が全てを本部方針のせいにしたり、会社に頭を下げたりしている本当の意図は何なのか。東労組が潰れた後の「純御用組合」役員の椅子に座ろうとしているとしか考えられない。何故そんなに役員の座にこだわるのか。普段どんな会話がされているのかを見ればその理由ははっきりする。「地本委員長は支社長と同じ給料をもらって当然」。組合員そっちのけでこんなことが平然と語られているのだ。それに加え「組織対策費」等の名目で組合費は使い放題。東労組の幹部たちは完全に労働貴族化している。これで労働者の権利が守られるはずはない。今こそ職場に闘う労働組合をつくろう。

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