2020年11月22日日曜日

日刊動労千葉 第8872号

コロナ情勢と立ち向かい、
職場・地域から反撃開始—

11・1労働者集会 報告③ 主な発言

11・1労働者集会は、コロナ禍の状況を打ち破って全国各地から闘う労働者・市民・労働組合が結集した。海外の労働組合等からもかつてない数の賛同が寄せられ、民主労総ソウル本部のメッセージが紹介された。また、滞日・在日外国人労働者も多数参加した。渡辺執行委員が一部の司会を務めた。

主な発言を紹介する。

連帯の挨拶では、憲法と人権の日弁連をめざす会代表・武内更一さんが、人々を分断する新自由主義攻撃、改憲攻撃に労働者と共に闘う決意を表明し、東京・過労死を考える家族の会の中原のり子さんは、過労死で小児科医の夫を亡くし、今も続く家族の苦しみを語り、 労働組合の組織率をアップさせ職場での基本的人権を尊重させることを訴えた。

■関西生コン支部弾圧を打ち砕こう
東京の会共同代表・木下武男さんは、 関西生コン支部は小さいながらも突出した労働条件をかちとってきた。この闘いを孤立させず、あらゆる業種、職種で関生のような労働組合をつくっていくことが日本の労働運動の再生であり、弾圧に反撃する道だ、新自由主義の社会を変える力だと訴えた。

■国鉄1047名解雇撤回を


●動労千葉争議団 中村動労千葉書記次長
国鉄は多くの血を流して民営化が強行された。公共交通、行政、医療、教育を金儲けの道具にしてはならない。

動労総連合1047協議会からは小玉忠憲代表、羽廣憲副代表から解雇撤回に向けた決意が表明された。

●葉山岳夫動労千葉顧問弁護団長/国鉄闘争全国運動呼びかけ人
中労委の不当命令取り消し訴訟を闘う弁護団がともに参加しています。1047名解雇撤回闘争をめぐる裁判闘争は、JRの不当労働行為が認定されたにも係わらず、解雇撤回を求める申し立てを千葉県労委も中労委も審議もせず却下した。11月から始まる不当命令の取消裁判への傍聴に結集を。

■JR大合理化粉砕へ
●関 動労千葉執行委員
JRは就業規則に「休業」の規定を追加し、その実施する基準も賃金額も対象者の基準もすべて会社側が勝手に判断する最悪の雇用柔軟化を打ち出した。来年3月ダイ改から千葉でも内房線、外房線、鹿島線にワンマンを導入すると言っているが、そこでは動物との衝突が異常なほど多発し、一人では対応できない。すべての責任を運転士一人に押し付けて鉄道の安全を破壊するワンマン運転は絶対に反対。職場から闘いに立ち上がります。

●北村動労千葉執行委員
CTSの清掃職場で動労千葉への加入をかち取りました。職場代表選挙でいつも関委員長を支持してくれ一緒に職場の安全衛生委員をやってきた仲間です。組合がちゃんとやれば職場はここまで変えることができるんだということに自信をもって動労千葉に加入してくれました。今後、さらなる組織拡大で闘っていきたい。
動労水戸から木村委員長が被曝労働拒否の闘いと水戸線のワンマン運転拡大に闘う決意を表明した。

■10年目の3・11を前に福島から
ふくしま共同診療所の布施幸彦院長は、小児甲状腺がんの事実の隠蔽や汚染水の海洋放出などの状況の中で10年目を迎える来年の3・11福島へ結集をよびかけた。
動労水戸照沼書記長は、常磐線全線開通の区間で動物との衝突が多発し、その処理を被曝や感染の防護措置もない運転士にやらせ、また高線量下を走る車両のフィルター清掃の問題など、常磐線開通が引き起こしている矛盾をついて闘う決意を明らかにした。


■現場からの特別報告

7月にストライキに起ちあがり、医療職場だけでなく全国に大きな反響をまき起こした船橋二和病院労働組合から、組合で徹底的に討議してストを決断し、このなかで組合員自身が「自分はスト前と変わったからその前にどう思っていたか思い出せない」というくらい闘いの中で組合員が変わっていったなどダイナミックな闘いの過程が生き生きと報告された。
日教組奈良市では、オンライン教育に反対する署名が拡がり、「IT危機より教員をよこせ」と闘いが拡がっていることを報告、コンビニ関連ユニオンとともに登壇した東大阪市のセブン・イレブンの松本オーナーは、「自分のために闘い、他の労働者のためにも闘うのが本当の労働組合」だと訴えた。

さらに都構想と闘う大阪市職の労働者、都立・公社病院の独立行政法人化に反対する多磨連帯ユニオン根岸病院分会、JP労組の仲間、不当なスキル評価を是正させた郵便局で働く東京中部ユニオンの組合員、コロナ下の休業手当の全面補償を求める闘いで組合員を増やした北海道の自公総連SKさくら交通労組など、闘うことで大きく展望を切り開いた報告が相次いだ。

■改憲・戦争阻止! 1万人行進
Saju(サージュ)さんの歌をはさんで、改憲阻止!1万人大行進の部では、改憲阻止!大行進神奈川の野本三吉さん、三里塚芝山連合空港反対同盟の市東孝雄さん、8・6ヒロシマ大行動実行委員会、とめよう戦争への道、百万人署名運動、横田・基地被害をなくす会、星野再審連絡会議・星野暁子さん、沖縄、学生から発言があった。

権力が恐れる怒りの決起を
 
 最後に裁判員制度はいらない!大運動の高山俊吉弁護士は、学術会議の問題に触れ、「この狙いは確実に国民の思想の自由を根底から奪い、そして国民を戦争に協力させる足がかりとするもの。政府や大資本と対決する自治体、労働組合、弁護士会に対する攻撃は、学術会議に対する攻撃と同根・同質のものだ。コロナ危機は資本主義の現状を暴いた。この現状をどうするかが問われている。大きな連帯と怒りの決起がこれほど求められている時代はなかった。権力・大資本は国民が真実を知り、その本質をつかみ、怒りをもって立ち上がることを心底から恐れている。その恐れていることをやってやろうじゃないですか。深く深く考え抜き、そして声を高く上げる。そして最後の闘いに立ち上がろうではないですか!」と高らかに集会のまとめを行った。

 

民主労総ソウル本部とオンライン中継
10・31労働者国際連帯集会

11月労働者集会の前日、千葉市内で労働者国際連帯集会が開催された。

 
韓国・民主労総ソウル本部からヨンスノク副本部長(下左)がオンラインで参加。集会参加者と熱いエールを交わした。
また、台湾の桃園市産業総労働組合、ドイツの鉄道労働者、アメリカからUTLA(ロサンゼルス統一教組)のアーリーン・イノウエさん(下右)らが ビデオメッセージを寄せた。
 コロナ下で奮闘する各国労働者と来年の再会を誓った。


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