2020年11月23日月曜日

日刊動労千葉 第8873号

「設立委員会が不当労働行為に
関与した事実を否認する」?!

徹底した事実調べが必要だ!
11/11第1回 解雇撤回・JR復帰、団交開催行政訴訟



11月11日、解雇撤回・JR復帰、団交開催を求める行政訴訟の第1回裁判が東京地裁で行われた。当該の動労千葉争議団を先頭に、各支部組合員、支援の仲間とともに裁判闘争を闘った。

われわれは闘いの中で突き止めた国家的不当労働行為の真実をもって、解雇撤回・原職復帰と団交開催を求める救済申立を労働委員会に行った。しかし、千葉県労委、中労委は、不当にも一切の審理を拒否して却下・棄却の命令を行った。この裁判は中労委の不当命令を撤回し、解雇撤回・JR復帰、団交開催を求めるものだ。

不当解雇の犯人はJRだ!

裁判では、動労千葉・中村書記次長と弁護団の葉山弁護士、野村弁護士、藤田弁護士が意見陳述を行った。

中村書記次長は、「私たちを不当解雇した犯人はJR東だった。そうである以上、解雇撤回・JR復帰以外ない」と訴えた。そして、審理を拒否した県労委、中労委を弾劾し、「徹底した事実調べを行い、真実を明らかにすべきだ」と語った。

弁護団からは、中労委が不当労働行為と確定した名簿不記載基準の策定への「設立委員会の関与」を否定しつつ、具体的な事実を「判断する必要がない」としている問題が指摘された。また、JRが国家的不当労働行為の真実を隠蔽し続けた責任は労働者ではなく会社にあり、解雇撤回を拒否し続けてきたことは「継続した不当労働行為」となること、「30年前だから門前払い」が不当であることを明らかにした。

そして、中労委が「一度の調査も開かない」という極めて異例な形で審理を拒否したことを弾劾して、「新自由主義の大本を問う事件だからだ。国への忖度は許されない」と断罪した。

主戦場に引きずり出した

提出された中労委の書面では、「JR設立委員会が名簿不記載基準の策定、採用候補者名簿の作成に関与した事実を否認する」とはっきりと書かれている。

これまで、中労委は「JR設立委員会が不当労働行為を行っているのに、なぜその責任を問わないのか?」ということを一切説明してこなかった。「30年前のことだから」といって門前払いにするだけだった。

だが、今回は「設立委員会が不当労働行為に関与した事実を否認する」と言わざるを得なかった。暴かれた国家的不当労働行為の真実から逃げ回っていた労働委員会をようやく土俵の上に引きずり出したのだ。

総括集会で弁護団は「県労委、中労委は逃げ回ってきたが、ようやく主戦場に来た」と語った。勝負はこれからだ。

暴かれた真実から逃げるな!

一方で中労委は、斎藤英四郎JR設立委員長が具体的にどのように不採用基準の策定を指示したのかという事実については、「判断する必要がない」と言っている。「名簿作成は国鉄が行うと国鉄改革法に書かれているから、事実がどうだったかは関係ない」というのだ。

だが、事実関係についてお互いの主張が対立しているのだから、徹底した事実調べを行うのは当然だ。中労委や裁判所が再び真実から逃げるなど絶対に許されない。

国鉄1047名解雇撤回・JR復帰と団交開催を求める東京地裁宛新署名に全力で取り組もう。数千、数万の署名を東京地裁に突きつけ、裁判長所に真剣な審理と徹底した事実調べを行わせよう。そして、不採用基準の作成、名簿からの排除の指示を行った葛西(JR東海名誉会長)、実際に名簿からの排除の作業を行った深澤(JR東日本社長)の証人尋問を実現しよう。国鉄1047名解雇撤回まで闘いぬこう。

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