2015年7月23日木曜日

外注化阻止ニュース 第207号

http://www.doro-chiba.org/ga/gaityuuka207.pdf


子会社同士で競争させるな
駅業務がCTSからJESSへ

分業・協業を破壊する外注化

 鉄道はレールと車両、駅だけでなく車両基地や工場など膨大な設備を必要とします。またその運行には、運転操作だけでなく実に多くの種類の職種による複雑な同時的分業・協業によって構成されています。
 これにより他の交通機関とは比較にならない大量輸送と定時性・安全性が確保されています。
 しかし、JR東日本が進める多数の子会社への外注化によって、業務が寸断され、互いにどのような作業をしているのか不透明になり、さらには熟練や技術継承が破壊されています。
 鉄道の長所がJR東日本の外注化政策によって破壊されています。4月の電化柱倒壊事故はそれをハッキリと示しています。

子会社同士の競争で賃下げ

 企業が外注化をする大きな理由はコスト削減です。そのため、仕事の内容に対して労働者の賃金は減ってゆきます。
 JR東日本は7月1日、JR千葉鉄道サービス(CTS)の駅業務をJR東日本ステーションサービス(JESS)に移しました。動労千葉の春闘賃上げ要求を拒否する理由としてCTSは、駅業務がJESSに移り、売り上げが減少することを上げました。
 JR東の子会社同士で業務受託をめぐり競争となり、低賃金化など労働環境の悪化に拍車がかかっているのです。
 CTS社員の賃金は年功型賃金として運用され毎年上がっていますが、JESSの賃上げは生涯3回だけで、同じJR東の子会社でも雇用や賃金の待遇が違います。
 一般的にも、分社化や子会社化でグループ会社内にランクが生まれ、競争させてコストを削減させるケースが多く、親会社は赤字の責任を子会社に押し付け、子会社を切るのです。

外注化は天下りの温床だ!

 子会社の上層部は親会社から派遣され、一般労働者の待遇が改善されず不満が鬱積すると指摘されています。
 CTSやJESSでは、JR東からの天下り管理者は高額報酬を得る一方で、一般労働者の賃金が抑制されています。
 鉄道の安全と労働者の雇用を守るため、すべての労働者と業務をJRの直営に戻させよう!

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