2016年8月25日木曜日

外注化阻止ニュース 第277号

http://www.doro-chiba.org/ga/gaityuuka277.pdf


限定社員・時給制の狙い
「コストコが管理職以外『全員時給制』なワケ」

 「コストコが管理職以外『全員時給制』なワケ」という記事が話題になっています。
 アメリカ発祥の会員制倉庫型量販店コストコは、全国25店舗でアルバイトの時給を全国一律1250円スタートで募集しています。千葉県の最低賃金817円との差は433円。周辺職場よりも比較的良い条件です。
 しかし、募集要項をよく読むと、アルバイトやパートは週20~30時間未満のシフト制と書いてあります。これだとコストコは社会保険料を支払う必要がありません。使用者は賃金の15%程度を社会保険料として負担する必要がありますが、この募集条件ではコストコは社会保険料を回避できます。

時給制・短時間の雇用形態

 実際の店舗で働いているパートやアルバイトが「いくら時給が良くても週20時間ではやっていけない。40時間は働かないと家族を養えない」と言っても、
〝そういうことは関係ない。20~30時間の短時間シフトで埋めていく〟という考え方です。
 コストコは、同一労働同一賃金の考え方で、全体の半数を占める正社員にも時給制を導入しています。中途採用募集のページを見ると、パートタイムと正社員でまったく同じ金額の時給が掲載されています。
 「正社員にも時給制を導入すれば、バイトや契約社員との格差も少なくなり、より柔軟な働き方が実現する」との解説記事もあります。

時給制の限定社員を策すCTS


 安倍政権は、「働き方改革」「同一労働同一賃金」「限定社員」などを「次の3年間で最大のチャレンジ」と言っています。限定社員は、工場や店舗が閉鎖や縮小になれば簡単に解雇でき、欠員がでれば補充するという部品型労働力という考え方です。
 その典型がコストコです。しかしJR千葉鉄道サービス(CTS)の就業規則改悪でも、「限定社員」という言葉を使い、あくまで時給制に固執して、手当もバッサリ切ろうとしています。
 コストコよりもさらに低賃金で、安倍政権の「限定社員」「同一労働同一賃金」を進めようとしているのがCTSです。
 CTSは就業規則の改悪を撤回し、希望者全員を正社員せよ!

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