2019年11月13日水曜日

日刊動労千葉 第8701号

安全確保よりも
「生産性向上」「コスト削減」を優先!
ワンマン運転拡大阻止に向けJR東日本と団交

 この間、動労総連合は、「ワンマン運転拡大」提案に関して、動労総連合申11号に基づきJR東日本との団体交渉を行った。
 団体交渉においてJR東日本は、ワンマン運転拡大を進める理由として、「少子化により収入が減少する中で、生産性を上げ、コスト削減を行う」として、ワンマン運転拡大により問題となる安全確保よりも営利を優先するというJR東日本の姿勢があらためて明らかになった。
 安全をないがしろにするJR東日本をさらに追及し、ワンマン運転拡大阻止に向けて闘いぬこう。
 交渉の概要は、以下の通り。

「人ならでは」と言いながら、結局は営利優先

組合 ワンマン運転を拡大する理由は。
会社 最新技術を活用した機械化とシステム化を進め、限られた人材で人ならではの創造的仕事へシフトしていきたい。
組合 「人ならでは」というが、ローカルでは無人駅で社員もいない。ワンマン運転になれば車掌もいないし、運転士は乗客の対応やスイカ対応もできない。乗客からしたら二度手間、三度手間になってしまう。
会社 東北地方は、今後、30%の人口減少という数字も出ている。今からできることはやっておかないといけないと思っている。
組合 どうも理由がはっきりしない。
会社 収入が減る中で、生産性を上げコスト削減を行っていくということだと理解してもらいたい。
組合 結局、ワンマン運転で問題になる安全確保よりも営利を優先するということか。
会社 生産性向上とコスト削減は行いたい。

「人口減少」を口実にして車掌業務の機械化・効率化

組合 人口減少に伴い、今後の新規採用はどのように考えているのか。
会社 生産年齢人口も減っており、採用は厳しくなっている。当面、1700人~1800人は採用したい。
組合 人口減少ということもありワンマンを拡大し、車掌を減らすという考えか。
会社 車掌の業務を否定しているわけではない。しかし、採用が厳しいのは事実であり、車掌の仕事を機械化することも進めていきたい。
組合 ワンマン運転を拡大することで安全が確保できる根拠は何か。
会社 これまでもホームミラーなどでの安全確保を行ってきた。
組合 これまでの対応は、必ずしも安全は確保できていない。車掌がいないことで様々な問題が発生している。千葉では学生が運転台にしがみつくこともあった。今後の拡大ではどのような形で安全を確保するのか。
会社 車体側面へのカメラ設置やホームドア等の安全対策を進めていきたい。

ワンマン運転拡大の基準はないー全線区が検討対象

組合 ワンマン運転を拡大するというが、拡大する線区の基準はどうなるのか。
会社 基準は考えていない。全線区での導入を検討している。
組合 全線区ということは、山手線や総武・中央緩行線、総武・横須賀線も含めてということか。
会社 設備的な問題や技術的な問題もあると思うが、全線区での導入を検討している。
組合 ワンマン運転を拡大した場合、車掌業務が大幅に減少すると考えるが、今後の車掌要員の考え方は。
会社 現在、運転士は約7000人、車掌は約6000人弱である。車掌は今後減っていくことになると思うが、車内検札や乗客対応も含めて車掌ならではの業務があると考えている。しかし、その中で機械化できる部分は機械化していきたい。検札ならば新乗車システム、放送は自動放送に置き換えることができる。
組合 保安要員としての位置づけはどうなるのか。
会社 現行と変わるものではない。すでに導入している線区で問題は発生していない。

運転士一人で全てのことを行うことなどできない!

組合 水戸支社では、車両改造の提案が行われているが、改造内容の詳細は。
会社 水戸の場合はE531系の5両編成を改造し、車両の側面に4台のカメラを設置し、運転士がモニターで確認する。
組合 カメラはどの範囲を確認できるのか。
会社 ドア付近を中心に確認ができる。
組合 ホーム上の確認はできるのか。
会社 ホーム上すべては・・・。
組合 長編成(7両以上)の場合はどうか。
会社 ホームドアの設置とATO(自動列車運転装置)、TASC(定位置停止装置)の設置を考えている。
組合 ホームドア設置の条件は。
会社 おおむね10万人以上の利用があるところを考えているが全てできるかは難しい。
組合 ホームドアやTASCを導入しても、停止位置を外れる場合が想定されるが、その場合の対応はどうなるのか。
会社 ホームドアは、通常、プラスマイナス35cmで止まるようになっている。TASCの場合、ホーム進入で一定の速度以下の場合、後は自動で停車するようになっている。しかし、停止位置を過ぎた場合は、各線区で状況がことなるため、各支社毎に対応することになる。
組合 ワンマン運転の拡大は、必ず安全問題に直結する。地方に行けば動物との衝突、災害時の対応、社内トラブルや事件発生時の対応等々、現在行っているワンマンでも対応できない状況になっている。拡大した場合、運転士一人では対応できないという声が職場で上がっている。
会社 安全は、トッププライオリティーであり、確保していきたい。
組合 ワンマン運転拡大は、地域の切り捨てと安全破壊をもたらすことから、提案を撤回すべきである。
会社 提案を撤回する考えはない。 (了)

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