2019年11月8日金曜日

日刊動労千葉 第8700号

台風災害の示したもの

全運輸区を対象に、組合員、他労組・未加入含めて
アンケートを実施中

https://doro-chiba.org/nikkan_tag/8700/

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千葉県15河川が氾濫

 9月の台風15号による大規模停電。復旧途上の被災地に、台風19号が直撃。13都県で87人が死亡、8人が行方不明。そして、台風21号や低気圧の影響による関東から東北にかけての記録的な大雨。千葉県で15河川が氾濫。茂原や佐倉では「こんな冠水、初めて」、浸水で「もう住めない」と。千葉市緑区の土砂災害などで11名が死亡。

「治山治水」は政治の基本

 地球温暖化を背景に今後も豪雨災害が予想される。9月20日、国連気候サミットを前に、気候変動対策を求める「気候ストライキ」が世界各地で行われ、約160ヵ国の計400万人が参加した。
 地球温暖化問題だけではない、この間の災害は、あきらかに人災である。
 電気や上下水道、道路や橋、トンネルや河川など高度経済成長期に整備されたインフラが老朽化しているにも関わらず、保守・管理に予算が回らず、地方公務員も削減されてきたことが事態をさらに悪化させている。治水予算は十数年前に2兆2千億円以上だったのが現在は約9千億円。河川管理を担う国土交通省の地方整備局職員も十数年で約2割減となり、地方によっては半数が非正規職員に置き換えられ、技術や経験の蓄積・継承が困難になっている。
 古くから治山治水は政(まつりごと)の基本である。「民の怒り」の爆発、「一揆」という話だ。

労働運動の正面課題

 JR東日本でも同じだ。久留里線不通に象徴されるように、千葉支社の保線区・管理所が28カ所から6カ所に削減され、線区の徒歩巡回も外注化され、線路保守を放棄した状況が事態を深刻化させている。
職場でも千葉運転区支部から台風19号に関する問題点が報告されている。(*)



 *台風19号に関する問題点

千葉運転区転支部 

① 何故超大型の台風が関東直撃するというのに、ハザードマップ上浸水の可能性があるにもかかわらず、佐倉乗泊にわざわざ待機させたのか?

② 計画運休で佐倉電留線に入区したら、台風が通過するまで佐倉運輸区に待機させるのが、一番の安全策ではないか?

③ 台風15号の時は、大規模な停電と一部通信障害も発生している事を考えれば、あらゆる面で最悪な状況を想定するべきではないか?



 くり返すが、温暖化の進行により、大型台風の襲来は恒例化するという。地域の命・足をあずかるという鉄道本来の任務、労働者・住民の命を守るという労働組合の任務、災害問題との闘いは、労働運動の正面課題だ。
 「戦略的ダウンサイジング」を掲げた地方ローカル線切り捨て攻撃と闘う、「内房線と地域を守る会」「外房総と地域を守る会」とともに、こうした課題と重ねて闘いを強化しよう。
 反合・運転保安闘争路線に基づく、ワンマン運転拡大に反対する闘いは重要な突破口だ。今こそ動労千葉の本領を発揮しよう!

 乗務員分科会では、台風の災害に伴い発生した様々な問題点について団体交渉を行います。
 全運輸区を対象に、組合員、他労組・未加入含めてアンケートを実施中です。
 ご協力よろしくお願いします。


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