2020年7月10日金曜日

日刊動労千葉 第8817号

事故車両を時速80㌔で回送!?
JR東の安全無視を許すな!


5/8外房線安房鴨川―安房天津駅間 脱線事故

スカート亀裂も「問題ない」!?

定期委員会で怒りの声あがる


5月8日、外房線の安房鴨川―安房天津駅間で発生した脱線事故では、事故車両を時速80㌔で回送するという驚くべきことが行われました。また、多発している車両のスカート(下部覆い)取付部分の亀裂についても、会社側は団交で「構わない」と回答しています。6月28日の定期委での車両技術分科からの発言を紹介します。

脱線後、300㍍以上走行

5月8日に、外房線の脱線事故があり、事故車両を回送するにあたって時速80㌔まで出して回送したということがあった。

脱線時は時速90㌔くらいで走っていて、脱線してそのままコンクリート製の枕木の上を3百㍍以上走って停車した。当該の乗務員は車体がふわっと浮き上がるような感覚があったと話している。幕張に入ってきた車両を見たら、フランジや車輪踏面もガリガリの状態だった。台車も相当の衝撃を受けているし、車軸の方にもかなりの衝撃があったはず。


当初の計画は、夜間に遅い速度で回送する予定だった。事故があけた朝9時前に回送をはじめて、昼13時前にはもう幕張車両センターに到着してました。

総合車両センターの台車課の担当者が回送にOKを出したらしいが、どこまでOKということだったのか。「80㌔まで出していい」ということでは、なかったんじゃないのか。

列車自体は、ブレーキ軸割合が80%以上の場合は時速85㌔キロで走行できるとされている。でも、車軸に本当に問題ないかどうかは、軸箱を開けてみなければわからない。こんな状態の車両を時速80㌔で回送なんて、無謀だとしか言いようがない。

この先にあるのはスカート脱落

小動物との衝突の話が出てましたが、幕張でもスカートの修繕がすごく多くて、現場は大変な状態です。この間、団交で会社は「スカート取付部分に亀裂が入っていても構わない」っていうふざけた回答をしている。

亀裂というのは10㍉くらいのものなんだけど、その亀裂のところにまたぶつかるわけですよ。そうすると40~50㍉くらいの車体側のスカート取り付け面の受け側がちぎれてめくれあがるんですよね。会社はその状態でも別にいいと言うんだよね。

その先に何があるかと言ったら、下手したらスカート脱落ですよ。亀裂が入ったりちぎれた状態で踏切事故等の大きな事故に遭遇したらと思うと…。それに対して会社側は「何とかする」という、あいまいな対応で終わった。こんな安全を無視した、会社のひどい考えに怒りを向けていくことが必要だ。

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定期委員会では、改めてJR千葉支社への申入れ、団交を行い、対応について追及していくことが確認されました。


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