2020年7月5日日曜日

日刊動労千葉 第8815号

要員を増やさないで作業だけ増やす
これを9月末まで続けろと言うのか

6月10日以降、CTSで行われているつり革全てを含む車両消毒作業は、現場で消毒作業を行う労働者に過酷な労働を強いています。6月28日の定期委員会で津田沼事業所で働く相馬委員の発言と、本部の答弁を紹介します。

これって絶対におかしいですよ



 6月10日からCTSは、JRから新たな作業として、幕張40両、京葉40両、そして津田沼50両分の吊り革消毒を追加受注しました。1日50両×30日×9月末まで、(休日は20車両)吊り革の消毒作業を受注したのですが、どのくらいの委託料で受注したのかわからない状況です。

 職場では、「結局われわれの仕事だけ増えて、手当なんか一銭ももらっていない。これって絶対おかしいですよ」と話が出ています。さらに新たな仕事として「窓閉め」も加わっている。現場はみんな疲弊しています。JRからCTSには委託料=金が追加されているのに、現場には振り分けない。絶対に許せない。

手当を出せ! 要員を増やせ!


 この間、私も吊り革の消毒をやりました。1両約130本、10両で1300本。それを午後から2班で2600本です。両手をあげたままの格好で三角形のところを消毒するという作業を、3時間ぐらいかけてやるんです。本当に大変な作業です。これを9月末まで続けるのか! 要員を増やさずに作業だけ増やすというのは、絶対おかしい。「手当を出せ」とか「要員を増やせ」という闘いをやらなければいけないと思います。

真剣に取り組んで


 これからは、非常に暑くなるし、梅雨も本番で真夏になっていろんな問題が出てくると思う。同じ現場で働く組合員とも相談しながら、また一緒に清掃をやっている人たちといろんな意見を交わしながら、本部に問題を持ち掛けますので、ここは真剣に取り組んでください。

 私も清掃職場にきて4ヶ月経ちますけど、これから真夏を迎える不安というのもありますけど、頑張ってやっていきたいと思っていますのでよろしくお願いします。

本部側の答弁

 相馬委員から出された吊り革の消毒ですが、これは津田沼、幕張、京葉も含めてやられている状況です。

 団交でCTSは、「吊り革の消毒作業については、通常の清掃作業とは別作業」とはっきり回答しています。JRも別作業として契約を行ったということを確認しています。3月から始めている手すりの消毒も本来であれば通常の清掃作業とは別の作業です。そうなるといくらで請け負ったのか、あるいは発注したのかということになります。CTS側は「回答できない」と言って回答を拒否している。CTSが受注したということはその分の業務量が増え、要員分を計算しているはずです。1車両いくらで、人工(にんく)を計算して受注し、その分の単価ははっきり出ているはずです。少なくとも要員をつけるだけの契約はしている。

 危険手当など組合は要求していますが、それを出さずにつり革消毒を9月末までやれると言っているのですから、要員をつけない、手当も付けないということになると、CTS側の丸儲けになるわけです。

 労働者には感染のリスクを負わせて、1編成1300本の吊り革を1本2秒か3秒で消毒する。これを強制しておいて、CTSは金をもらうけど現場には出さない。こんなことは絶対に許せない。組合としては手当の要求、要員の増員を今後も求めていきたいと思います。


 そして、これを実現する力は現場にあります。職場での組織拡大です。全力で組織拡大に起ち上がりましょう。そしてCTSの労働条件を抜本的に改善させましょう。

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