2020年8月12日水曜日

闘いなくして安全なし No.271

 
東北本線 黒磯~新白河間
5両ワンマン現地調査

 
  7月19日、動労千葉・動労水戸は5両ワンマン運転が強行された東北本線・黒磯~新白河間の現地調査を行いました。
 運転台上部の2台のモニターは各3分割され、各車両の両端に取り付けられたカメラの映像が映ります。モニターはホーム停車後にドアを開けると点灯し、出発して時速10㌔に到達すると消えます。
 運転士は一人で、モニターだけでドア付近の状況を確認しなければなりません。車両手前側は視野 が狭く、奥側は小さく見えます。荷物が挟まってもパイロットランプが点灯すれば、見落として出発してしまいかねません。
 しかも、時速10㌔でモニターが消えるため、ホームを抜けきらないうちにホーム上の安全確認はできなくなります。
 さらに、出発後も時速10㌔でモニターが消えるまではモニターを確認することになっています。その間は走行中にも関わらず前方注視はできません。例えば上総一ノ宮駅のように駅近くに踏切がある場合、非常時にブレーキをかけて間に合うのでしょうか?
 運転士の前方注意義務は安全を守る重大な規定です。車掌がいれば、駅停車前、停車中、発車後のホームの安全確認ができます。ワンマン運転ではこれらの安全確認が無視されます。
 折り返し時には、車掌が行っている列番入力などの作業も生じます。あらゆる負担と責任が運転士一人にのしかかります。会社の安全無視・解体は許せません。



○出発後、時速10㌔に到達するまでモニターは点灯している。その間、モニターを確認しなければならない。
 →運転開始後も前方注視できない!?
○ホームを抜けきらないうちにモニターは消える。
 →発車後のホームの安全確認ができない。
○夜間の明かりは駅の照明のみ。
 →安全確認が十分できるのか?



車両カメラの位置からホームを撮影。車両の両端のドア付近に組合員が立っている。奥側は小さく見えにくい。手前側は映る範囲が狭い。

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