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斎藤いくま 政策リーフ

2017年1月6日金曜日

日刊動労千葉 第8220号

新春インタビュー①田中康宏委員長
第2の分割・民営化攻撃を打ち砕こう

第2の分割・民営化攻撃の正体

●第2の分割・民営化攻撃が本格的に始まろうとしています。今日はその攻撃の本質についてお聞きします。

田中 国鉄分割・民営化以来のJRの大再編が始まっています。「水平分業の深度化」「国鉄改革のようなイノベーション」「戦略的ダウンサイジング」という言い方がされていますが、文字通りの意味での第2の分割・民営化攻撃です。
その特徴は、第1に外注化を異次元に拡大し分社化・転籍攻撃に踏み出そうとしていること、第2に「選択と集中」の名の下に地方ローカル線の全面的な切り捨て、分割・民営化以来の大リストラ攻撃に踏み出そうとしていることにあります。

●攻撃の性格についてもう少し聞かせて下さい。

田中 単なる一企業の再編というのではなく、安倍政権が掲げる「成長戦略」「働き方改革」、戦後労働法制解体攻撃そのものだと考える必要があると思います。それは、国鉄分割・民営化がそうであったように、社会全体の大転換を孕んだ攻撃であり、労働運動のさらなる解体・再編攻撃であり、改憲・戦争と表裏一体の国家・社会の改造攻撃です。
分社化・転籍への 踏み出し

●動労千葉以外誰もがこの攻撃から目を逸らせている状況ですね。

田中 かつて分割・民営化攻撃が始まった頃とそっくりです。でも、JRが鉄道業務をバラバラに分社化しようとしていること、労働者を転籍に追い込むために外堀をどんどん埋めていることは紛れもない事実です。われわれが当初から訴えていたとおり、外注化という攻撃を一旦認めたら必然的にそこまで行き着く。強制出向は外注化の入り口にすぎないのです。

●JR東日本は「グリーンスタッフ採用中止」を打ち出しました。

田中 そもそも5年で使い捨ての非正規職を駅に導入する攻撃は、「小規模駅は委託、大規模駅はグリーンスタッフ導入」と、外注化とワンセットで提案されたものでした。東労組はそれを容認し、今回も「採用中止」を、あたかも良いこと(非正規職廃止)かのように言っている。でも全く逆です。大規模駅まで外注化するという宣言なのに、その本質を意図的に隠している。こういう形で駅業務の完全別会社化が一気に進もうとしている。もちろん駅だけの問題ではない。選択する余地がない形でJRで働く労働者が転籍に駆り立てられようとしているのです。
駅運営会社・東日本ステーションサービス(JESS)は、5年に一度・生涯3回しか昇給しない。分社化となれば、すべての駅員がその条件のもとに転籍を強制されるということです。そんなことが始まれば、グループ企業も含め百万人単位の労働者がその渦中にのみ込まれ、社会全体に拡張される。こうして「正社員ゼロ・解雇自由」社会を生み出そうというのが第2分割・民営化攻撃です。
戦略的ダウンサイジング

●3月ダイ改では千葉―館山直通運転の廃止が提案されています。

田中 「木更津・君津系統分離」という言い方をしている。内房線だけでなく「新前橋系統分離」等も打ち出されています。「君津から先は系統が違う」というのは、これまでの延長線上の発想ではない。
JR北海道は「路線の半分が維持できない」と発表した。札幌周辺以外は、北に向って旭川まで一本、東に向って釧路まで一本しか残さない。四国などは「もはや鉄道を維持する必要はない」とまで言われています。始まろうとしていることは、単にローカル線切り捨てというレベルの問題でない。JR東日本はそれを「選択と集中」「人口減少時代における未来の選択」と言い、JR東海はもっと露骨に「地方からの撤退」「地方圏に必要なのは終末期医療だ」と言っています。

●公共交通機関であることを放棄しようとしている。

田中 人が生きていけなくなろうが、社会が崩壊しようが知ったことではないという。民営化が行き着いた成れの果ての姿です。
それは、安倍政権の路線を忠実に実行しようとするものです。去年自民党から都知事選に出馬した増田が「896地方自治体消滅」という衝撃的な報告書を出しています。そこでは、「日本が国際競争に勝ち抜くためには、国家にとって付加価値を生まない都市、外貨獲得能力を持たない都市は淘汰しなければならない」ということが打ち出された。究極の優生思想です。そして、「これで地方切り捨てのお墨付きを得た」と、その報告に誰よりも色めき立ったのがJRでした。

●地方の淘汰が国家戦略になっているんですね。

田中 そうです。国交省もそれと前後して、存続の危機に瀕する地方鉄道への「上下分離方式の導入」を打ち出しています。それは国鉄分割・民営化方式=独立採算原則を自ら否定するものです。しかし、鉄道施設を保有できるような地方自治体などあるはずもない。つまりそれは「廃線止むなし」に誘導していくための仕掛けでしかない。こうやって社会的大リストラ、抹殺攻撃が進められようとしているのです。鉄道が撤退すれば、学校も病院も保健所も無くなる。一方、都会では社会丸ごと民営化を進める。これが安倍の「成長戦略」です。
去るも地獄、 残るも地獄

●職場でも限界をこえた労働強化、異常な締め付けが始まっています。

田中 この数年、ダイ改のたびに堪え難い労働強化がのしかかっています。「大量退職」という現実を逆手にとって、殺人的な労働強化を強制し、分社化を貫徹するという構図です。技術力をもったベテラン労働者が大量に辞めていく現実は、鉄道の運行や安全に重大な支障が生じかねない深刻な事態です。しかし、JRはそれを逆手にとって、分社化・転籍攻撃を貫徹しようとしている。分割・民営化の時のように、「去るも地獄・残るも地獄」の現実が職場に強制されようとしています。
さらに、昨年3月ダイ改以降、乗客が運転士を盗撮してSNSなどで叩く風潮を利用して、職場を徹底的に締めあげる強権的な労務支配が一斉に始まりました。乗務停止・処分・配転攻撃が乱発され、職場は息もできないような雰囲気です。運転職場が集中的に攻撃されています。運転職場を黙らせれば全体を制圧できるという計算でやっている。動労千葉や動労総連合を潰すというだけでなく、かつて民営化・10万人首切りの手先として利用し尽くした革マルも最後的に使い捨て、国鉄的なものを一掃する。東労組・革マルは悲鳴をあげて会社に対抗するポーズをとったり、泣きついたり、組織的混乱・乱調を深めています。

●我慢しきれなくなって運転台からトイレをしたというだけで、処分・強制出向という攻撃まで仕掛けられました。

田中 これまでだったら絶対に考えられなかったことです。誰だって経験している生理現象です。運転士にとっては避けることのできない深刻な問題です。それで本人を退職にまで追い込んだ。この悔しさは絶対に忘れないし許さない。でもその闘いの中で、確信をもったことがあった。声をあげた途端にインターネットなどは支持の声、JRを弾劾する声で溢れました。無数の労働者が形は違えど同じ境遇の中で苦しんでいる。われわれはこの闘いの中から、第2の分割・民営化攻撃との闘いの核心がどこにあるのかをつかむことができたのです。

●CTS就業規則改悪、社会丸ごと民営化

田中 そうです。昨年10月CTSで強行された就業規則改悪は、労働契約法の「無期雇用転換申込権(5年ルール)」の適用が2018年に始まるというだけでなく、分社化・転籍に向けたグループ企業再編攻撃の一貫として進められているものです。「検修構内業務分社化」を前提として、清掃業務をさらに最底辺に突き落とそうというのです。5年で全員一旦解雇のフルイにかけ、それをくぐりぬけて「無期雇用契約」を手にしたとしても最低賃金レベル・時給制・昇給なし。それは、安倍政権が提唱する「新たな働き方」「正社員改革」そのものです。

●JRだけでなく、昨年12月、大阪市で地下鉄・バスの「民営化プラン」が議会を通っていますね。

田中 あまりにも乱暴すぎるというので自民党ですらなかなか賛成できなかった代物です。「全員解雇、民営化された新会社の試験に合格した者だけ選別採用」という国鉄方式ですが、その際、退職金を払ってしまう。だから、在職年数も賃金も引き継がない。賃金が何割下げられようが文句も言えない。東京でも小池が同じことをやろうとしています。こうやって都労連を解体する。JR、大阪市、東京都で一斉に同じことが画策されています。
(つづく)

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