2018年10月31日水曜日

日刊動労千葉 第9532号

動労水戸 特急1人乗務・水郡線ワンマン反対
10.16~17ストライキ

安全を守ることが労働組合の社会的使命

https://doro-chiba.org/nikkan_tag/8532/


 31人の車掌削減

 動労水戸は10月16、17日、JR東日本が10月20日に強行した常磐線特急列車の車掌1人乗務化と水郡線のワンマン運転拡大に反対してストライキに立った。車掌の1人乗務化は、勝田運輸区での28人削減を始め計31人の車掌を減らす大攻撃だ。この大合理化は、乗務員勤務制度改悪、駅の外注化と一体の攻撃だ。
 ストライキに先立ち、動労水戸は常磐線や水郡線の各駅で連日の街頭宣伝を続けてきた。JRの極限的な合理化と人員削減を暴き、「安全を守ることが労働組合の社会的使命」と訴える動労水戸に、地域住民から激励の声が寄せられた。

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 16日、水郡線・大子運輸科で木村書記長と外岡執行委員の2人の運転士がストに入った。


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17日、勝田運輸区で国分副委員長と高野副委員長の2人の運転士がストに入った。動労千葉から大竹副委員長らが応援に駆けつけた。
特急1人乗務は安全を破壊する

 特急車掌の1人乗務化は列車の安全を破壊する。車掌には列車を安全に運行させる責務がある。しかし、これからは運転車掌が後部運転台をカラにして、駅間を運転中に車内改札を行うというのだ。そのために中間運転台でのドア扱いも可としたというのだ。

職場から激しい 怒りが噴出

 昨年7月、水戸支社は昨年10月のダイヤ改正から特急車掌1人乗務を唐突に打ち出した。
この提案に対して現場から激しい反対の声が上がり職場は大混乱し、会社は、「その後の検証と検証議論から結論を出す」と従来の2人乗務に戻した。
 しかし2月にJR東日本は、30年以上にわたる労務政策を転換し「東労組解体」に全面的に踏み出し、「第3の分割民営化」攻撃を開始した。

東労組、分裂と崩壊の新たな局面に

 会社の組合解体攻撃に全面屈服し、会社の施策に全面協力を誓って恭順を示している東労組本部は、特急一人常務「反対」を表明している反本部派の水戸地本に対して「これ以上反対するな」と統制処分で脅し、現場の怒りの声を必死に押さえ込もうとした。 
 JR水戸支社は、「調査」結果も判断の根拠も労働組合に何も示さないまま、10月20日に強行したのだ。
 現在、東労組本部派と反本部派の「対立」が激化し分裂と崩壊の新たな局面に突入している。

ローカル線切り捨てのワンマン運転拡大

 水郡線のワンマン運転拡大は、JR東日本が全域で進めているローカル線切り捨ての一環だ。
 その具体的中身は水郡線の大子~郡山では、休日は全列車ワンマンとする(平日は郡山に向かう朝の下り2本と上り1本、夕方の上下1往復のみがツーマン)、さらに、日中の水戸~常陸太田1往復と常陸大宮~水戸上り1本を新たにワンマンとするという内容だ。
 水郡線のほとんどの駅は無人で、列車本数も少なく2時間も列車が来ない時間帯がある。常陸大子―郡山間はたった1両での運行だ。JRは水郡線の利便性を低下させ、乗客減を口実に廃線に持ち込もうとしているのだ。
  * * *
 労働組合が闘えば地域の怒りを束ねることができる。動労水戸のストライキはまた、「東労組崩壊」で揺れる平成採の心を激しく揺さぶった。

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