2019年9月12日木曜日

外注化阻止ニュース 第443号

http://www.doro-chiba.org/ga/gaityuuka443.pdf


過労死うむ乗務員勤務制度 改悪撤回を
「運転士居眠り」報道
原因はダイ改合理化・労働強化

 8月14日から15日にかけて、「JR外房線で運転士が居眠り運転」という形で、テレビなどで報道がありました。
 しかし、7月25日に起こったことであり、列車運行上の支障もありませんでした。にもかかわらず、乗客が背面から撮影した動画がネット上に投稿されたことで、20日も経った後に大々的に報道されたのです。

「居眠り」レベルの問題ではない

 これをきっかけに職場と乗務員がたたかれています。しかし、職場で起きていることは「居眠り」レベルの問題ではありません。過労死さえ生み出される労働強化が強制されているのです。
 この間、会社はダイ改で乗務員への労働強化を繰り返してきました。
 人間が一番眠い時間に起きて乗務しているにもかかわらず、睡眠時間もまともに与えない。泊勤務である乙行路は日勤並に長大化し、退勤時間が昼の12時を超える行路も増えています。日勤の拘束時間も軒並み伸びています。

乗務員勤務制度改悪撤回・行路緩和を

 今年の3月ダイ改で乗務員勤務制度改悪が強行され、朝・夕ラッシュ時間帯に短時間行路が作成されました。乗務するのは支社課員など本来の乗務員ではない人たちです。
 全体の行路数を変えずに短時間行路を増やしたあおりを受けて、交番内の行路はさらにきつくなっています。しかも現状では短時間行路に乗務する人が足らず、本線乗務員を乗務させなければ仕事が回らない状態なのです。
 乗務員勤務制度改悪で、限界を超えた労働強化が進行しています。3月ダイ改以降だけでも、オーバーランや停車駅通過が起こっています。


 8月29日に横浜市営地下鉄ブルーラインで起きた脱線衝突事故(写真)は、「4時間仮眠で18時間勤務」による運転士の睡眠不足が原因として指摘されています。
 今後、改悪乗務員勤務制度の本格的な適用となれば、JR東日本もさらなる労働強化となります。その先は過労死と鉄道の安全の崩壊です。必要なことは行路緩和であり、乗務員勤務制度改悪・ジョブローテーション提案の撤回です。

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