2019年9月25日水曜日

外注化阻止ニュース 第445号

http://www.doro-chiba.org/ga/gaityuuka445.pdf


佐野SAスト勝利、社長退陣
39日目の逆転劇で全従業員が復帰

 8月14日から続いていた東北道・佐野サービスエリア(SA)のストライキが39日目の逆転劇で全従業員が復帰する見通しとなりました。

従業員9割50人がストライキ

 佐野SAは、ご当地ラーメンである「佐野ラーメン」が人気で全国区となり年間利用者数は約 170万人。しかし、運営会社の経営危機を発 端に8月上旬に売店の店頭から商品がなくなる事態が発生し、不当解雇などにより8月14日か
ら従業員の9割にあたる約50人が労働組合を結成して、ストライキを敢行していました。
 経営者が会社の経費で高級車や家電を購入したり、総支配人が「売り上げが落ちるのはオマエらがなってないからだ」などと怒鳴り散らすパワハラが常態化していたことなどもストライ キの背景にありました。
 しかし運営会社は、労働組合に「あなたたちの行為はストライキとして認めていない」「(ス トライキによる)損害賠償を請求する」と脅迫しました。さらには関連会社の従業員や日雇いスタッフを集めて、SAに配置して営業を再開。このためストライキが長期化していたのです。
 労働組合によるストライキは、憲法28条が認めた労働基本権です。労働条件を維持改善するために、労働者が団結して仕事をしない権利です。たとえストライキで仕事がストップして損害が生じても、会社は、その損害賠償を労働者に請求することはできません。

NEXCO本社デモを計画

 長期化するストライキで疲れもみえる状況でしたが、全国から激励の声が集まり、9月21日からの3連休には、東北道を管轄するNEXCO東日本本社(東京)前でのデモも計画されていました。経営側から「岸社長ら現経営陣が退陣し、新たな社長となる。9月22日に戻ってきてほしい』との連絡があり、すでに一部従業員の復帰が始まっています。
 「ストライキ中、今まで多忙のために、ろくに話も出来なかった従業員たちが、連日のように会合を開き、研修や準備を続け、スタッフ間の結束が固まった。迷惑をお掛けした分、今まで以上の接客でお客様をお迎えしたいです」――ストライキの成果をこう語っています。

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