2019年9月24日火曜日

闘いなくして安全なし No.229

http://www.doro-chiba.org/ga/tn229.pdf


フランス地下鉄 無人運転で3駅暴走
安全守れるのは乗務員
ジョブローテーション撤回を

 9月17日、フランス・パリの地下鉄で無人運転の列車が停車するはずの3駅を通過して走り続ける重大事態が起こりました。乗客からは「人生で一番怖かった」「前の電車にぶつかるところだった」と声があがっています。

「自動運転は欠陥を起こす」が前提

 停車駅を3つも飛ばし列車が暴走し続ける。乗務員がいれば、こんなことは絶対にありえません。どんなシステムを導入しても、多くの乗客の命を預かる以上、「自動運転は欠陥を起こす」「安全装置が作動しない場合もある」という前提に立つ必要があるのです。
 その時、機械に安全は守れません。最後に安全を守るのは現場の運転士であり車掌です。
 JR東は「自動運転もできるから、もう運転士や車掌という特別な職名や待遇は必要ない」とジョブローテーション提案を行いました。
 無制限なワンマン拡大提案も行っています。その矛盾はこの間の事故で暴かれています。安全まで犠牲にして、現場労働者の団結を破壊して権利を奪おうなど許せません。

諦めず〝反対〟貫き声あげよう

 パリの地下鉄で自動化されているのは1号線と14号線のみです。この自動化路線は、前週の年金改悪に対する大規模ストライキの「スト破り」に使われました。
 どの職場でもAI化や機械化は、団結破壊と労働強化、労働条件の改悪に使われてきました。ジョブローテーションやワンマン化への現場からの真剣な闘いには、社会の怒りと結びついて社会問題化し、攻撃を阻止する力があります。
 何より重要なことは、諦めず反対を貫いて闘うことです。現場が反対の声をあげ続ける以上、会社の合理化施策は矛盾を吹き出し続けます。乗務員を次々に異動し続けることなどできません。運転士、車掌として職場を守る道も、この闘いの中にあります。
 だからこそ、社友会にだけは入ってはなりません。鉄道の安全が崩壊しようと、仲間の雇用が奪われようと、声一つあげられない職場にするための組織だからです。
 必要なのは労働組合と職場からの闘いです。ジョブローテーション・ワンマン拡大提案反対、乗務員勤務制度改悪撤回の声をあげよう。

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