2016年1月23日土曜日

闘いなくして安全なし No.057

https://drive.google.com/file/d/0B6_MNKzi3eCFalIxQVpwTFNrbWc/view?usp=sharing


ツアーバス事故
過酷な勤務「明日は我が身」
規制緩和と外注化・非正規職化で安全崩壊

 1月15日に長野県軽井沢町で起きたスキーツアーバス転落事故は、過去30年で最多の15人が亡くなる大事故になりました。

「大型バス苦手」人手不足で運転

 事故時に運転していたのは昨年12月に入社したばかりの65歳の契約社員でした。入社時に「大型バスは苦手」と伝えたにも関わらず人手不足を理由にわずか2回の研修で運転させられ、法律で義務づけられている健康診断もうけられていまんでした。
 ツアーは夜に東京を出発、長野まで2人体制で22時間半で往復する予定でした。運転は14時間半、運転以外の時間は8時間です。
 冬の峠道は非常に危険です。「泊まりでないと請けない」というバス会社もあるほどです。それを年配の不慣れな運転手に日帰りで運転させたのです。

激務改善なければ「また起きる」

 こうしたツアーを企画するのは旅行会社で、運転をバス会社に委託します。規制緩和でバス会社が増え、国の定める基準以下の料金での外注化も横行しています。そして、バス会社はコスト削減のために、運転手に過酷な労働と低賃金を強制してきたのです。
 今回も基準を大幅に下回る価格で発注されていました。高速料金にも上限があり、その範囲内に収めるために一般道に降り危険な峠道を通ったのではないかと言われています。
 こうした規制緩和と外注化・非正規職化によって成り立つ構造が安全を破壊し、多くの若者の命を奪ったのです。同業者は「運転手の激務が改善されない限り事故はまた起きる」「明日は我が身だ」と語っています。

ダイ改合理化は安全を破壊する

 JRでもダイ改のたびに乗務員の労働強化が進められています。外注化が乗務員の別会社化まで進めば、まさに「明日は我が身」。必ず大事故につながります。ダイ改合理化や業務外注化は絶対に認められません。

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