2019年10月2日水曜日

外注化阻止ニュース 第446号

http://www.doro-chiba.org/ga/gaityuuka446.pdf


現場業務はすべてグループ会社に
〝ミライの車両サービス&エンジニアリング
構創〟

 車両検修業務の分社化・転籍(全面的な水平分業)の動きが本格化しています。JR東日本は「ミライの車両サービス&エンジニアリング構創」を発表し、AI化やロボット導入を掲げて、「作業から判断へ」「人手をかけないメンテナンス」などと打ち出しています。
 しかし、現段階でロボット導入や完全自動化に現実性はありません。それをあえて持ち出したのは、「機械でもできる仕事だからグループ会社がやればいい」と全面的な外注化を進めるためなのです。

検修業務の全面外注化が狙い

 〝ミライ構創〟は、車両検修業務を【鉄道事業者としての業務】と【フィールド(現場)に直結した業務】に分けて、前者だけをJR本体に残すというものです。しかし【鉄道事業者としての業務】に分類されているのは、「規定等の見直し」「検査計画」「品質保証」「将来計画策定」「検査業務(出場検査)」だけです。
 つまり、車両センターや工場も含めJRには、現場の検査・修繕業務は一つも残らないのです。技術力もグループ会社で確保すればよいとしているのです。
 これと一体で「モニタリング保全体系への移行」を進めています。CBM(コンディション・ベースド・メンテナンス)とは、車両故障を未然に防止するという従来の考え方を根本から否定するものです。
 これは鉄道の安全を崩壊させ、転籍と非正規雇用を狙う攻撃です。現状でも列車運行全体に誰も責任を取らない状況で、工場の出場検査もJRでやる必要はないとの議論が出ています。現場業務にまったく無責任な姿勢なのです。
 他方、グループ会社はJRから徹底的にコスト削減を迫られることになり、技術継承の基盤も労働条件も破壊されます。


 そもそも会社の計画では検修部門は最も早く外注化されていたはずです。しかし外注化阻止の闘いでここまで遅れたのです。
 闘えば状況は変わります。JR東日本は、すべての業務を直営に戻し、すべての労働者を本体で雇用せよ!

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