2021年6月30日水曜日

日刊動労千葉 第8972号

許すな! 命よりもオリンピック

新型コロナ感染症の拡大は日本にも大きな影響をもたらし、第4波の感染拡大ではとくに大阪で入院率がわずか1割まで落ち込み、在宅死者も急増しました。医療は完全に崩壊し、人口当たりの新規死者数がインドやアメリカを上回ったほどです。6月28日現在で累計感染者数は79万6千人を超え、死亡者も1万4726人に達しています。
しかし、菅政権は「命よりもオリンピック」に突き進もうとしています。医療崩壊を目の当たりにしながら、なんの根拠もなく「関係者にワクチンを打って安心・安全のオリンピックを」という、金儲けの国際ビジネス利権集団であるIOCと結託したオリンピックの強行を許してはなりません。

菅政権は、「五輪への洗脳教育」である「オリパラ観戦」を定員とは「別枠」として強行しようとしている。改憲・戦争阻止大行進神奈川の仲間は、15日に県教育委員会に要請書を提出。関東3県では6割の観戦チケットがキャンセル。東京都も目黒、板橋、文京、足立区など続々と中止が決定している。


 

 医療現場の声を聞け!

 

SNSや報道には、医療現場の怒りの声であふれている。

「新型コロナウイルスで皆苦しんでいる。犠牲が出るのが分かっているのにやらせてはいけない」
「いまじゃない、オリンピックはいまはやめて医療や介護現場が崩壊しないようにしてほしい」
「五輪に多額のお金を使うのではなく、命を守ることや暮らしを守ることに私たちの税金を使って欲しいです。命を守ることが仕事である看護師として、オリパラは絶対に中止して欲しいです」

たたかえば変えられる!

新型コロナウイルスの感染拡大が明らかにしたことは、40年に及ぶ新自由主義政策がどれほど医療や社会保障制度を破壊し、社会を引き裂いて格差と貧困を拡大していったのかという恐るべき現実です。
コロナ禍とそれに便乗した激しい攻撃の中で、職場には「闘う労働組合が必要だ」という意識が生まれています。医療労働者のストライキが社会的共感を呼び、職場における労働者の必死の訴えや行動が「変わらない」と思わされてきた現実を少しずつだが変え始めています。
7月国鉄集会の成功から、11月労働者集会へ、現場から闘う労働組合を復権させよう!