災害は資本と国家の犯罪/解雇攻勢に対抗できる運動を
●花輪不二男(世田谷地区労働組合協議会顧問〕
震災後の状況の中でなおかつ労資協調に手を染めていくことになれば、もう際限のない権利喪失につながる。新しい情勢下での国鉄闘争の考え方とあり方をつくりだしたい。
●伊藤晃(日本近代史研究者)
労働運動が包囲されていく状況が生み出され、労働組合の側にもどうしなければいけないのかという視点がまったくない。階級的な運動と生活や社会の再建など社会的な視野が分裂させられている状況をのりこえなければならない。国鉄闘争が追求してきた論理をより普遍化して考える必要がある。
●鎌倉孝夫(経済学者・埼玉大学名誉教授)
大地震後の災害は、津波にしても原発にしても人災じゃなくて資本と国家の犯罪だ。新目由主義と民営化がもたらしたものだ。それを転換させていく労働運動の戦略方向を明確にしなければならない。
●金元重(韓国労働運動史研究家)
長期的な観点から情勢が転換した時点での運動のあり方を組み立てて6月5日の集会で打ち出したい。国鉄分割・民営化の根底にあった新自由主義的なイデオロギーと今回の大震災の背景にある問題の根の同一性をはっきりさせ、来るべき解雇攻勢に対抗できる運動の形態を提起できればと思う。