2016年3月24日木曜日

外注化阻止ニュース 第253号

http://www.doro-chiba.org/ga/gaityuuka253.pdf


籠原駅炎上の重大事故
広範囲に大量の電流が流れ大炎上

駅構内に大電流が流入した

 3月15日早朝、籠原駅(埼玉県)構内で信じられない規模の漏電火災事故が発生し、2日間にわたって高崎線がストップしました。
 「き電線」の碍子(絶縁体)の老朽化や汚損が原因となって降雨を引き金に破断し、直流1500㌾の電線が垂れ下がり、鉄骨の梁に接触してショートして火災が発生しました。
 さらにコンクリートの柱などから地面に漏電してホームや屋根、電柱などあらゆるところに電気が流れ、配電盤や制御装置、電話機まで燃溶しました。通勤時間帯であれば想像できないほどの大惨事になっていました。

寿命の限界を超えた交換計画

 碍子は1968年製で91年に設置されたとの情報もあります。JRは、碍子の寿命は20~25年で2017年に交換予定だったと説明していますが、寿命をすぎた交換計画というJRのデタラメな方針が大事故を招いたのです。

相次ぐ電化設備のトラブル

 JR東日本では、昨年4月の山手線電化柱倒壊事故や、同8月の根岸線架線焼損事故など、電化設備のトラブルが激増しています。どの事故も大惨事寸前でした。
 碍子のメンテナンスは、電車運行にとって絶対不可欠な課題であり、日本は世界最高水準の技術があるとされてきました。
 しかし、長年かけて蓄積されてきた劣化や汚損を発見するノウハウや技術が、合理化や外注化によって破壊されているのです。復旧作業に従事する労働者も、幾重もの下請け会社に分断され、被害の状況把握や復旧作業も困難となっています。
 〈闘いなくして安全なし〉です。JRの合理化・外注化に反対し、鉄道に関わるすべての労働者が誇りをもって安全を守ることができる職場・労働 環境をつくろう。

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