2015年5月16日土曜日

外注化阻止ニュース 第188号

http://www.doro-chiba.org/ga/gaityuuka188.pdf


CTSの駅業務を完全分社化
鉄道事業丸ごと外注化に進むJR東日本

駅業務の委託をJESSに移管

 JR東日本は4月30日、JR千葉鉄道サービス(CTS)、水戸(MTS)、高崎(TTS)が請け負う駅業務を、7月1日からJR東日本ステーションサービス(JESS)に移管すると発表しました。
 各鉄道サービス会社の駅業務が完全に分社化されることになります。
 JESSは、もともと清掃業務を請け負っていた「環境アクセス」から駅業務だけを分割してつくられた会社です。東京や神奈川を中心としていた委託範囲を一気に拡大し、巨大な駅受託会社になろうとしています。
 これは駅業務の全面外注化に向けた動きです。委託できる駅業務の範囲を拡大する提案も行われています。
 運転士は現在、運転士になる前にまず駅業務を経験しています。すべての駅業務が委託されれば、駅業務の経験は委託先でしかできなくなります。これは運転士の外注化―鉄道業務の丸ごと外注化まで行き着く問題です。

定期昇給がないJESS正社員

 JESSの賃金制度は、正社員(エキスパート社員)の定期昇給はありません。
 幹部候補(キャリア社員)や管理職になれなければ生涯3回の昇給で終わりです(5年ごとに3回、15年目以降は昇給なしで基本給は最大21万円)。
 JR東日本は、鉄道業務を丸ごと外注化して、雇用・賃金を徹底的に破壊し、人件費を削減して利益を極限化して、自らは持ち株会社として株価を上げることに専念しようとしているのです。