2015年4月16日木曜日

外注化阻止ニュース 第179号

http://www.doro-chiba.org/ga/gaityuuka179.pdf


あわや大惨事の重大事態
山手線支柱倒壊
2日前に確認しながら放置

 4月12日の山手線の支柱倒壊事故は「大事故が起きなかったのは偶然。間一髪だった」と言われるほど大惨事寸前でした。
 隣接する京浜東北線の運転士が発見して緊急ボタンを押して後続電車を止めたので重大事故には至らずに済みましたが、1~2分前にも電車が現場を通過しています。もし列車の目の前や通過中に倒壊すれば大惨事でした。

2日前に傾きを把握していた

 そもそもJR東日本は少なくとも2日前には異常を把握していました。しかし週末のため作業員を十分に集められないという理由で工事を3日後に延期したのです。前日11日も現場近くを通った列車の運転士が支柱の傾きを指摘しています。しかし「倒れた前例もなく大事にはならないだろう」と現場確認も行わずに始発電車を走らせたのです。
 倒壊の原因はまた別問題ですが、傾いた段階で事故を防ぐ可能性は少なくとも2度あったはずです。JR東日本はもはや対応能力を喪失しているといわざるをえません。

大惨事寸前が連続している

 傾いた支柱は架線の張力を調整する装置が設置され、数百メートルの架線が伸びて垂れ下がらないように調整していました。架線設備の更新工事の途中だったのです。
 かつて保守部門はJR東日本の直営で行われていましたが、コスト削減のために軒並み外注化されています。施設保守業務・検査修繕・構内運転・仕業検査・駅業務……。
 外注化の結果、緊急時に作業員を集めることや異常を発見した際の判断能力、工事の時に強度や安定性を確保する技術力などが失われつつ あるのです。もはやJR東日本もJR北海道と同じ状況に入っていると言わざるを得ません。
 昨年2月の京浜東北線川崎駅脱線事故に続き本当に深刻な事故が連続しています。JR東日本の安全軽視と外注化は一刻も容認できない状 況です。
 株主第一の利益追求型の経営をあらため、鉄道業務の外注化をやめさせよう。すべての鉄道業務をJRの直営に戻し、関連職場で働くすべての労働者をJRに直接雇用させよう!

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