2018年3月3日土曜日

日刊動労千葉 第8415号

18年動労千葉弁護団総会開催
裁判闘争と職場闘争を一体に闘おう

 2月20日、18年動労千葉弁護団総会が開催され、葉山弁護団長をはじめとした各事件の担当弁護士が出席した。
 冒頭にあいさつをいただいた葉山弁護団長は、まず2月9日の日弁連会長選挙に動労千葉弁護団の武内弁護士が立候補し2847票を獲得したことを報告した。そして、「最高裁の上告棄却決定で不当労働行為と確定した名簿不記載基準を指示したのは斎藤英四郎JR設立委員長。設立委員会も承認する決議を行った。責任はストレートにJRに及ぶ」「当事者でないと団交を拒否すること自体が不当労働行為」と新たな労働委員会闘争の意義を語った。
 続いて、動労千葉から田中委員長があいさつし、「1年で一番大きかったのは出向命令無効裁判の反動判決」とした上で、「東労組崩壊」の重大情勢について「30年続いた労務政策がひっくり返る。第3の分割・民営化の本格的開始」「第3の分割・民営化との闘いの中心軸が出向命令確認訴訟。控訴審の闘いを全力で闘いたい」と訴えた。
 また改憲・戦争が現実化する情勢を語り、「改憲だけは許さないというのがすべての闘いの土台」「この時代だからこそ、国鉄闘争の旗を高く掲げたい」と1047名闘争の意義を改めて明らかにした。
 外注化裁判については地裁判決のあまりのでたらめさとともに、早期結審策動を打ち破って闘う内容が討論された。
 4月退職者に夏期手当が払われない賃金差別を巡って、裁判闘争を闘う中で会社がエルダー社員の一時金改善を行った。裁判闘争を構えて全力で闘いに立ち上がる中でかちとった前進であることが確認された。
 14年不当捜索事件については、権力が「組織的犯行」とした上で、「動労千葉が関与」と主張していることに特徴があると報告された。16年不当捜索については、メールを発信者にも受信者にも知らせずに差押えできることを利用して、日常的に監視し捜索の口実としていることが明らかになった。「共謀罪型の新たな弾圧の形」として対決し抜くことが確認された。

14年不当家宅捜索 国家賠償請求裁判 公安刑事ら5人を証人尋問
警備法廷弾劾!不当捜索容認するな!


 2月16日、14年不当家宅捜索国賠請求裁判の第12回が行われた。各支部組合員が参加し、傍聴闘争を闘い抜いた。
 裁判は裁判所職員や廷吏を動員した「警備法廷」状態で行われた。冒頭で弁護団が抗議したが、「混乱を懸念した」「理由を答える必要はない」と開き直り、警備法廷状態のまま審理を強行した。
 この事件は14年11月集会後のデモ行進における学生3名への不当逮捕を口実に、DC会館への捜索を強行してきたものだ。
 武井、佐藤両証人は機動隊員として現場の状況を証言。西澤雄証人は警視庁第2機動隊第1小隊長として証言したが公安1課出身の人間だ。しかし3人共に「全体のことは見えないので分からない」など「組織的犯行」を証明する内容は何一つなかった。
 さらに警察側の証拠としてだされた現場写真を見ても、「自分がどこにいるかよくわからない」という状態だ。
「DC会館捜索の必要」一切ない
 岡野直人証人は16年以上も公安1課にいる生粋の公安刑事だ。岡野は08年に11月集会後のデモ中の不当逮捕を口実とした捜索の国賠訴訟で「捜索令状の請求が違法」と認定されたことを踏まえ、「捜索の前提事実がまったく違う」と証言した。
 「同時多発的だった」「学生が『逮捕の脅しを跳ね除けデモに』と主張」「組織的犯行であり動労千葉がデモの主催者」などと展開した。だが結局デモ中の偶発的な衝突を口実とした弾圧だ。DC会館に「組織的犯行」の証拠などあるはずもない。
 令状発布については「驚くほどスムーズだった」と証言した。これほど違法性の明らかな令状まで、即座に発布する裁判官の責任も徹底的に追及しなければならない。
 当時、捜査本部の責任者の一人で築地署の警部だった渡部寿夫被告は、10年以上公安2課に在籍し、現在も公安2課の所属だ。
 しかし証言では「捜査は公安1課主導だった」「裁判所に提出した資料を確認したが内容は覚えてない」などと逃げ回った。
 次回裁判は3月9日10時から、東京地裁606号法廷で行われる。捜査本部の責任者だった公安1課の久保田隆と、組合側の証人として川崎書記長が証言にたつ。不当弾圧を許さず、勝利判決まで闘いぬこう。

3月ダイ改合理化・水平分業攻撃粉砕! 18春闘勝利! 組織拡大!
3・5動労千葉緊急総決起集会へ!
3月5日(月)18時~ DC会館にて

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