2018年3月7日水曜日

日刊動労千葉 第8418号

東労組の組合員に訴える!(下)
動労千葉に結集しともに闘おう!

この先に始まること

 今起きている事態は、東労組すら「用済み」として使い捨てようということだ。会社と東労組の抗争は、現場の気持ちと全く無関係なところでくり広げられている。「会社に従うのか、従わないのか」「組合を脱退するのか、しないのか」。そんなことだけが踏絵のように強制されようとしている。「もううんざりだ」という気持ちが職場に垂れこめている。
 だが、なぜ今会社が「東労組解体」に踏みだしたのかを考えると、起きていることはJRに働く者にとってその未来を左右するほど重要な意味をもっている。本当に真剣に考えなければいけない問題だ。
 起きていることは単なる「東労組問題」ではない。誰も声をあげることができない職場をつくろうとしているのだ。その先に起きることは、検修職場も駅も全部別会社化、乗務手当(特勤手当)廃止、水戸支社で起きたように入出区は全部委託・外注化で堪え難いロングランの強制、運転保安崩壊、窒息するような職場等々の現実に他ならない。

これが職場の現実だ!

 会社は、「乗務員の皆さんへ」「車両メンテナンス社員の皆さんへ」と題して職種ごとに、「職責を全うせよ」という内容の掲示を張り出しているが、会社は検修や運転で働くわれわれを何処につれていこうとしているのか、何一つ明らかにしていない。「安全で品質の高い車両の提供が第一の職務」と言うが、職場の大半が外注化され、多くの仲間が強制出向させられている。CTSでは「機動班も機能保全もいずれ(外注化で)私たちのところに来ることになっています」と平然と語られていながら、そこで働く者には何も説明されていない。しかもCTSでは本当にわずかな教育しか受けていない者が仕業検査等に従事している。それについてCTSは、団交の場で「総合的な技術力は(JRから)要請されていません」と平然と回答する始末だ。これが偽らざる職場の現実ではないか。

「使命」? 綺麗事を言うな!

 さらに、会社は「事象が発生した際は直ちに現地に駆け付けて適切な措置を行い、お客さまへの影響を最小限に止めることが使命」とか、「お約束した列車を確実に運行するとともに、事象が発生した場合は安全を確保した上ですみやかにダイヤを平復させることが使命」だというが、検査派出の多くを外注化してしまい、残った千葉検査派出も、4名が常に待機し、いつでも出動できる体制をとっていたのを2名体制にしてしまおうとしているのが現実だ。それどころか、房総半島を「復旧よりもバス代行を優先する区間」として、災害時等の復旧体制を解体してしまったのが現実だ。それから時が経ち、地方のバス事業所の撤退等により、バス代行すら手配できなくなり、台風の時などは乗客を乗せたまま一昼夜列車を放置しているのが現実ではないのか。言っていることとやっていることが余りにも違い過ぎる。
 「乗務が第一の職務。誇りをもて」と言うが、「技術的にはもう無人運転ができるのに乗務員を特別扱いする必要はない」と言って、乗務手当まで廃止しようとしているのは誰なのか。「乗務が第一の職務」と言うのなら、運転士を駅輸送職の欠員補充のためにタライ回しするな!

職場に闘う労働組合を!

 鉄道の運行も、安全も、全部現場の労働者が担っているというのに、その労働者がこれほど蔑(ないがしろ)にされ、軽んじられていいはずがない。これほど莫大な利益をあげながら、働く者を犠牲にして、とり憑かれたかのように効率化とコスト削減に突っ走るJRを許すことはできない。「組織を守るため」と称して幹部たちの自己保身のために労働者を犠牲にする「名ばかり労組」も許すことができない。
 労働者は本来社会の主人公だ。今回の事態が示したのは、労働組合はどんなに困難な時も、労働者の団結と信頼だけに依拠し、自らの力で進んでいなければ、どれほど惨めなものかということであった。職場には闘う労働組合が絶対に必要だ。動労千葉に結集し、共に闘おう!

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